迷路。 2020.09.16 思案橋
2020年9月16日(水)は,長崎出張初日。昼からの打合せまで時間があるので,早朝から長崎電気軌道を撮影。その後,市内の近代建築群を巡り,グラバー園を堪能。その後電気軌道で北上し,思案橋横丁の裏路地を撮影。
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依然として雨は止まない。ここからは,入り組んだ街を歩き,絵になる風景を求める。
横丁の西側の終点のさらに西側に,不思議な空地がある。ここが嘗ての銅座市場の跡である。ストリートビューでは細長い長屋建築の解体される様子が見て取れる。大黒といい銅座と言い恵美須といい,長崎には未練が山積している。
気を取り直して,今に残る景色を見てみよう。思案橋横丁は,その1の路地の「表側」にあたる。
コロナ禍ではあるが,現役の雰囲気をしっかりと感じられる。
銅座市場跡の裏側の通りにあたる道へ。スナックビルが建ち並ぶ。
銅座市場の解体により見ることができるようになってしまった,裏面である。
無造作に建ち並ぶスナックビルの間を縫うように,細い路地が走る。ここで左折し,東へ向かう。
パッチワークのような舗装,緩やかにカーブする道。船大工町と本石灰町の境を歩いている格好になる。
濃密な空間を濃密に撮るのが難しい。広角レンズでないと写らないが,広角レンズだと実物よりも間延びして写ってしまう。
雨の柳小路。
建物の壁面と舗装された路面が,そのまま接触している。
昼の静けさ。
丸窓が印象的な一角。
階段と階段。自分がどの方向を向いているのか分からなくなるほど,グリッドはルーズで道は細い。しかしこうして撮影したものを整理してゆくと,どうにもあまり「濃密さ」が表現できないものである。狭小な空間を,その雰囲気を保って撮影するのは難しい。
デタラメな角度で並ぶ扉達,壮観である…。
建物の1階に開いた路地を抜け,街区の中央の通りにワープ。
石畳が印象的である。
ドサクサ。
圧縮効果。
意外にも,人や二輪の往来がある。
営み。
かつて銅座市場の躯体が乗っていた地面はほぼ完全に撤去され,暗渠化されていた中島川の支流が再び人目にさらされる格好になっていた。
思案橋逍遥その3へ続く。
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