梟の島

梟の島 -叙情的叙景詩-

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大分・別府市街散策(4):木造アーケード「標準市場」との邂逅。

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真の「邂逅」。 2020.08.21 大分県別府市

 

8月21日,大分・中津での出張。その前夜は,海崎,津久見そして大在で工場夜景を堪能。翌朝は別府市街で近代建築を巡り,竹瓦小路に寄り,その後は「夜の街」の朝の様子を撮影してきた。

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駐車場に戻り,一路別府IC に向け,西へと出発した。

思ったより道が混んでいたので,暫くノロノロ走らざるを得なかった。JRの線路をくぐって,216号線を少し行くと,また信号に引っ掛かった。停止する直前,進行方向左手に,別府に関する下調べでは一切検索でヒットしなかった木造アーケードの入口が目に飛び込んできた。突然のことに目を疑い,思わず「おお…えぇぇ…?!」と声が出る。これは通り過ぎる訳にはいかない。慌てて近くに車を停め,駆け足で戻って来た。

 

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まずは外観。古びた理容室「加美」が目印となる。

216号線から3本のアーケードが奥に向かって入ってゆくようだ。別府で竹瓦小路以外の木造アーケードに出会えるとは…嬉しすぎる誤算である。

 

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まず1本目,一番左が「メインストリート」だろう。木造アーケードの架構が綺麗に残存していた。

 

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言葉より語るもの。死してなお,朽ちてなお,この存在感。

 

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ずらりとトラスが並ぶ。反復が美しい…望遠気味で切り取る。

 

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奥の方では人の気配があり,時折歩く姿が見える。撮影はやや難しい…。


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一番右の路地へ。建物とは独立した簡素な片流れの屋根が残る。ふわっと建っていて,構造的な安定性には欠ける架構なのだが,今まで良く残って来た。

 

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路地を奥に進んでゆくと,屋根は建物と一体化し,扠首組に変わる。

 

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そして振り返って仰ぐ。ここはどうやら市場だったようだ…。

この数分後,ここの名称が「標準市場」だったことを知ることになる。こういった物件は先人が写真をアップしていることが多いが,ここはネット上にも殆ど情報が出ていない。文字通りの「邂逅」であり,詳報はこの記事が初ということになりそうだ。趣味においてパイオニアになれるのはとても嬉しい事である。津久見の小網代通りと,ここ標準市場。今回の旅程,勘が冴えているし,運がある。あの信号が赤だったから,この出会いがある訳だ…。

 

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この手の看板,大好きである。

 

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3本のアーケードは,屋根の無い奥の路地で繋がっている。「E」を90度回転したような平面形状かと思ったが,いざその奥の路地に辿り着くと,その奥の居住空間に向けて3本はさらに続いているようだ。洗濯物を干している方の姿も見え,あまり深く入るのも難しい。訝しく思われるのも不本意なので,とりあえず探索はまず「E」で完結しようと思った。

 

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これが令和の景色であることを忘れてはならない。

 

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3本の路地のうち最も左,メインストリートのアーケードは,少し芯がずれながら,更に奥まで続いているようだ。どうやら裏の通りまで抜けられるらしい。

 

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帰京後に空撮とストリートビューを見ていて気が付いたのだが,どうやらメインストリートのもう1本左にも路地(屋根は無い)があったらしい。上の写真の突き当りを左に曲がり216号線に抜けられたようなのだ。もし探訪された方がいたら,報告してほしいものである。

 

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もはや住戸としての機能のみなのだろう。「非常ベル」だけが,ここが市場の跡であることを物語っている。

 

ここで,「メインストリート」の奥に人影が見えた。思い切って話し掛けて,色々訊ねてみよう。

その5(標準市場・後編)へ続く。

 

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