夜の海景画。2017.06.17 江川海岸
2017年6月。水没電柱でお馴染みの江川海岸を見に行った。
まずは日没前,人混みに紛れて夕景を楽しむ。
さて,ブルーモーメントもいよいよ終焉を迎え,夜景が始まる。
橙の灯火が,海と空を染めはじめる。
電柱群の左手からもフレアスタックが立ち昇る。
そしていよいよ空は青みを失い,夜景が始まる。
鷺か,鵜か。電柱の上で一羽,眠っている。
対岸は,新日鐵住金君津製鐵所(当時)。今は社名変更により,日本製鉄君津製鉄所である。
垂直。
宵闇に鈍く輝く,工場の灯り。
満潮まではまだ少し時間があったので,暫し離脱。
小一時間経って,戻って来ると,先程まであった小さな陸も海面に飲み込まれようとしていた。
光芒は艶やかに,黒い鏡に反映する。
異世界感,極まれり。
人知れず生きるもの,人知れず死ぬもの。
静かな波音のみを聴きながら。
どうにかスローシャッターでその存在を認知できる程度の,漆黒の世界にて。
息吹。
この後,陸側の照明が消え,辺り一面は完全な闇に包まれてしまった。
フレアスタックを合図に,さらば。願わくば,満潮の黄昏時の再訪を。
そして結局,江川海岸で満潮を待ったために随分と夜が更けてしまい,この日の五井の工場夜景撮影は断念。こちらも,東京からアクセスしやすいので,いつかリベンジしたいところである。
▼関連記事はこちらから。
▼ 宜しければクリックのご協力をお願い致します。