梟の島 -叙情的叙景詩-

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東伊豆町散策(1):伊豆北川駅にて下車,小さな集落を歩く。

石垣と階段。 2022.06.04 伊豆北川

 


6月4日(土)。Twitterの相互フォロワーさんと計画していた散策を実行に移した。前回は飲んだだけだったので,本格的に出掛けるのは今回が初である。小田原駅のホームにて,再会は半年ぶりだったが,スペース等で何度か話していたので,そこまで久しぶりという感じはしなかった。伸びた髪だけが時間の経過を物語っていた。

東海道線で熱海へ,熱海からは伊東線・伊豆急行線に揺られた。伊豆急行は8000系,3両の2編成を併結した6連の車両はいずれもほぼ満席だったので,最後尾車両の運転台のすぐ前に立った。車内は海側がボックスシート,山側がロングシートになっていて,どの席からも海が見える造りだったが,午前中の東の車窓は白く飛んでひたすら眩しかった。伊豆高原で後寄りの3両が切り離されるので前寄りに乗り換えた後は,ボックスシートに腰掛けて,車窓を眺めながら暫し談笑した。

まずは散策の「副菜」的な位置付けとして,階段のある集落を歩くべく,伊豆北川(いずほっかわ)駅にて下車した。

 

乗降客の姿のない,静かな無人駅に忽然と放り出されるこの瞬間に,非日常は幕を開ける。

駅舎の周りに集落はなく,長い下り坂を歩いてゆくと,海が見えてくる。

 

ここからが集落。早速,真っ直ぐ下りてみたくなる階段のお出迎えである。

 

北東方向を見やれば,深緑の急斜面を背にした海岸に,温泉旅館がへばりつくように建ち並んでいる。

 

先程の階段は後にとっておき,まずは集落のカーブを歩く。

 

オーシャン・ビューの鄙びたマンションは,人の気配が希薄だった。

 

細身の猫さんと出会った。嗚呼,愚かにも名前を失念してしまった。

 

話してくれるおばあさんの雰囲気は,大輪の花の色のようにとても柔らかくて優しく,そして薄らと間延びしているようにも感じられた。

 

オーシャン・ビューの背面には,随分と手の込んだ造作の建物が隠されており,驚いた。

 

鹿島神社。

 

海を見る。

 

一つ目の階段を下りる。

 

色が沈着しはじめた新緑が,トップライトを鮮やかに浴びている。

 

清涼な空気感。

 

すれ違った若い女性が挨拶を返してくれたのに,2人して驚いた。ここまで出会った地元の方々は,皆とても温厚な雰囲気で,黒い服の異端者たちを迎えてくれた。

 

集落の中は石垣により区切られていて,道は紆余曲折している。全貌の掴めない雰囲気,この町の散策はきっと「副菜」どころではないと察知するのに,そう時間は掛からなかった。

 

海岸に下りるのはまた後にして,まずは次の階段を上ることにした。

 

誰かの家に続いてゆく細道。

 

銀色の手摺と舗装された路面からは新しい印象を受けるが,その道の形は古くから受け継がれてきたものであろう。

 

今日は想像以上に良い天気だが,晴れたり曇ったり,太陽光線の変化は忙しない。

 

日常の一幕。「干す」という行為は,とても原始的で美しい。

 

振り返ると景色は清々しい。左の家の赤い棟瓦と水平線をうまく処理できず,絵作りに腐心した。

 

質感。

 

生活空間として,ここは道なのだろうか。

 

急坂を登りきると船が見えた。

 

郵便のバイクが坂を下る。

先程のオーシャン・ビューの建物は社員寮だった。

 

夏のようで夏でない,不思議な季節。

 

緑の隆盛。

 

小窓。

 

あまり人の気配のない一角だった。

 

上り列車が,単線の高架橋を通過していった。

 

日陰を風変りな蝶が舞い,廃屋の軒先にはガクアジサイが咲いている。

 

S字を描き,海に向かって下りてゆく。

 

鉄道橋をくぐり,一度集落の中心部を離れ,西の山側に回り込むことにした。

 

その2に続く。

 

 

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