梟の島 -叙情的叙景詩-

-叙情的叙景詩-

弘前散策(3):日本基督教団弘前教会,カトリック弘前教会ほか。

静寂の聖堂。 2022.05.25 弘前

 


5月25日(水)は,およそ1年半ぶりの弘前出張である。8時半にJR弘前駅から散策を開始。まちなか情報センターでレンタサイクルを調達し,近代建築を巡りつつ,禅林街までやって来た。

▼その1はこちらから。

anachro-fukurou.hatenablog.com

禅林街を発ち,午前中に陽光の恩恵に与っておくべき建物を巡るべく,北上を開始した。

 

良い壁。

 

サッシの古いアパート。

 

トンネルの向こうに。

 

いよいよトップライトが眩しい。

 

まさに太宰の「津軽の旅行は、五、六月に限る」である。岩木山の残雪,赤みがかった淡い青空,鮮やかな新緑に眩い光。

この春は富山にこそ行けなかったが,弘前で「5月」を感じることが出来て本当に良かった。

 

しかしそれにしても今日は暑すぎる。

体内の水分が殆ど汗となってしまう。財布の中に一万円札しかなく,加藤醸造元の近くの自動販売機で水を買えなかったので,危うく干からびるところだった。ローソンでスポーツドリンクを調達し,部活の練習後のような勢いで飲み干した。

 

濠を伝い,城南から城東へ。

 

日本基督教団弘前教会(県重宝,1906)。

 

1897年建造の初代教会は尖塔を持つゴシック様式で建てられたが焼失し,このフランスゴシック風の2代目が建てられ,今日に至るという。

 

教会の隣が石場旅館,その向かいには可愛らしい建物。

 

旧高谷家別邸洋館(国登録,1934)。

 

日本料理店「翠明荘」として2020年秋まで営業していたが,コロナ禍の長期休業の後,閉店してしまった。洋館内の美容室は営業中ということなので,現地散策で疲れた髪の長い方には此処での散髪をお勧めしよう。

 

「フジ電化」の看板建築。下調べに無い出会いは嬉しいものである。

 

弘前合同庁舎 中南地域県民局の背面。水平性の強調されたデザイン,なかなか格好良いのだが,これは誰の作品だろう。

 

合同庁舎から南下し,東長町方面へと進むと…!

 

えらい手の込みようだ…!

 

名も無き近代建築との邂逅,これは驚いた。

 

増築部だろうか,持ち送って張り出して,なかなかの迫力である。

 

線の多さに惚れ惚れする。

 

嘗ては商店だったのだろうか。もしご存知の方が居たらご教示願います。

 

高谷家別邸を遠望。

 

カトリック弘前教会(1910)。

 

静寂のリブヴォールト。

 

ステンドグラスは1984年に設置された。

 

全体の意匠,とても優れている。

 

祭壇は1866年にオランダで製作され,アムステルダムの教会に設置されていたものを譲り受けたという。

 

ナラ製,高さは8mとのこと。

 

考えてみれば,これほどの「本物」の祭壇とこの距離で対峙したのは,初めてだった。

 

正午の光を透過するステンドグラスが,堂内を柔らかく照らしていた。

 

とても心が疲れていたからか,或いは何かの救いを求めていたのだろうか。教義や神の存在に触れた訳ではないのだが,場という装置に唆されたようにして,理由もなく涙が込み上げてきたのだった。

 

その4に続く。

 

 

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