名も無き名優。 2022.05.25 弘前
5月25日(水)は,およそ1年半ぶりの弘前出張である。8時半にJR弘前駅から散策を開始。まちなか情報センターでレンタサイクルを調達し,近代建築を中心に市内を巡ってきた。
▼その1はこちらから。
anachro-fukurou.hatenablog.com
仕事は少し厄介事もあったが無事に終了。思ったよりも早い時間に解散となったので,帰京する終電までの間,存分に散策を楽しませていただこう。
ここからは,弘前城の西側を巡ってゆく。
誓願寺の前から南下する道。
ゲオの前の自動販売機にて,マッチのロング缶を購入。仕事終わりの爽快感。とにかく暑いので,一気に飲み干した。
県道3号線を西へ。
工藤洋品店の看板建築。かなり逆光に近く,撮影は難しかった。5・6月の難点はこの光の強さである。
道の名はgoogle map曰く「弘前岳鰺ケ沢線」。
当初ではこちら側を巡る予定ではなかったのだが,もしかするとこれはなかなか素敵な街じゃないか。
大開口の旧店舗。
戸袋は破れ屋根は剥げ,痛々しいのだが,それでも元の佇まいが美しい。
古い建物の割合がかなり高い。
半間張り出す。
ダブル持ち送り…!
そもそも見慣れない形状だし,それをダブルで使っているのでとにかく格好良い。
岩木川の向こうに岩木山。
橋の手前で折り返してしまったが,川の西岸にも面白い建物が幾つかあったようだ。この記事をもし参考にしている方がいたら,次のファミリーマート辺りまで行ってみるとよいだろう。
松緑酒造。
酒造の建物が北に長く伸びている。
裏路地。
廃屋で行き止まりとなった。
3号線に戻り,川嶋米穀店へ。
階高のある立派な建物だ。しかし逆光が厳しい。
戸袋の美。
さて,3号線を離れ,弘前城の西濠に近い五十石町へ移動。
まだ蔦に飲まれていない。
積雪のある地方にしては,屋根勾配が緩やかである。
旧弘前市消防団西地区団第四分団消防屯所(1933頃)。
近年塗り直したのか,かなり綺麗な印象。火の見櫓もスタイリッシュで,半鐘が無ければ洋館の塔屋のようである。
西濠に掛かる橋は「春陽橋」というらしく,花見の名所だとか。
消防屯所から再び西に進むと,名も無き近代建築が現れた。
石造のような重厚感と,隅まで開口を伸ばす木造らしい軽快さ,グリッドを基本とした直線と,ファサードの要所に用いられた曲線とが,絶妙に共存している。
私邸にしては随分と手が込んでいるし,採光を重視しているので,旧医院だろうか。
ツートンカラーの清掃車と。
2階側面,南側全面ガラス窓の大迫力。そしてやはりこのedgyな隅に惚れる。
少し北にゆくと,廃温泉があった。
先程の旧医院風建築のファサードと似せているように見えるのは,少し考えすぎだろうか。
紺屋町はとても道幅が広く,そして静かだった。
その6に続く。
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