梟の島 -叙情的叙景詩-

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弘前散策(7):髙木靜一商店,中土手町商店街ほか。

髙木靜一商店。 2022.05.25 弘前

 


5月25日(水)は,およそ1年半ぶりの弘前出張である。8時半にJR弘前駅から散策を開始。まちなか情報センターでレンタサイクルを調達し,近代建築を中心に市内を巡る。仕事後も時間があるので,弘前城の西側を巡ってから,中心街の近代建築を午後の光の下でふたたび撮影した。

▼その1はこちらから。

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さて,レンタサイクルの返却期限は17時,現在の時刻は16時20分。もう行ける場所は限られているが,今回の散策においてどうしても見ておきたかった建物があるので,2kmほど全力でペダルを漕いだ。

 

髙木靜一商店である。

 

此処も屋根は赤。

 

「三明化學製品所 不沈性砒酸鉛」

砒は「ヒ素」のヒである。砒酸鉛は(ヒ酸水素鉛Ⅱ)は殺虫剤として古くから用いられていた。残留度が高いため1971年には散布回数や使用期間に制限を受け,1978年には農薬登録が失効,現在では製造・輸入・使用が禁止されているものである。

 

蛇の目丹礬。丹礬(たんぱん)とは硫酸銅の事で,殺菌剤として用いられていた農薬である。

店の女将さんに声を掛けると,快く中を見せて下さった。

 

奥は作業所。

 

木製の看板が,非常に綺麗な状態で保存されている。すごい…。

 

完全肥料とは,窒素・リン酸・カリウムの三要素を適当な割合で含む肥料のこと。

 

いやはや壮観だ。

 

木製の棚からも,ただならぬオーラを感じる。

 

ふたたび表へ。柱脚にあるのは,何と馬を繋ぎ止めておくための金具だという。建物は昭和4年頃に建設されたらしい。

 

金網看板の金文字が夕日に浮かぶ。金箔を塗り直したが,厚く塗ったところから剥げてくるとの女将さん談。

 

凄いなぁ…しかも現役で農薬・肥料の販売を行っているからなお凄い。

 

店の横は応接間だったらしく,洋室の名残が天井に見られた。かつてはシャンデリアも掛かっていたという。

 

下屋部分。ずいぶん昔に車が突っ込んできて,建具を変えてもらったと言っていたっけ。

 

本当はもっとお話を聞いて,しっかりメモに残しておきたかったのだが,レンタサイクルのタイムリミットが刻々と迫りつつあった。女将さんがとにかく親切に対応してくださったのが嬉しかった。弘前散策の機会があればまた訪ねたい場所になった。

 

髙木商店の北にも,戦前と思しき店舗があった。こちらは残念ながら廃業しているようだ。

 

必死に自転車を漕ぎつつ,信号待ちなどで素早く撮影。

 

下屋はさながら雁木。

 

一気にワープして,土手町の中央部へ。

 

控えめな意匠の看板建築が並ぶ。

 

しましま,もじゃもじゃ。

 

すっかり美しい夕暮れ時である。雲一つない。

 

旧一戸時計店(1899)。

 

時計台は地元のシンボルとして愛されている。店主が亡くなり2018年に廃業したが,今年の春には時計台の保存のためにクラウドファンディングが行われたりもしている。

正面は16時50分で止まったままだろうか。側面が正しい時刻,今まさに17時になろうというところで,まちなか情報センターに自転車を返却。1日500円でかなり楽しませてもらった。

 

自転車移動を続けた後の徒歩は,何だかふわふわする。中土手町商店街を歩く。

 

面が揃っていると綺麗だ。かつては1階部分にアーケードがあったのだが,平成22年に撤去され,街路が整備されたという。

 

何気ない風景に,古い建物が多く存在しているのが嬉しい。

 

立体駐車場,柵のデザインが華奢で素敵だった。

ここからは,帰京の終電までの時間で,鍛冶町の歓楽街を歩いてゆく。

 

その8に続く。

 

 

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