2019年3月某日。月末でその役目を終える日立セメント・太平田鉱山の索道の,最後の勇姿を見るために日帰りの小旅行へ。水戸から車を飛ばすこと1時間,まずは索道の上流にある貯鉱場を見て回った。
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続いて,貯鉱場から伸びるベルトコンベアーに載った石が行き着く先にある,索道の起点,石灰石の積込場を見る。今回の探訪のメインディッシュの一つである。
道路の向かいにある鉱山神社から,積込場を見下ろす。施設の心臓部の形状は,巨大な釜のようだ。その外周を,索道のバケットがぐるりと回り,その途中で石灰石が載せられる。リフトの両端の駅を想像してもらえれば良いだろう。
荷下ろし場から回送されてきた「返空」のバケットが,ここで一度ワイヤーから離れ,徐行しながらゆっくりと回転を始める。
時折,けたたましい音が鳴り響いている。早速近くまで寄ってみよう。
道路(敷地外)から撮影。積込場に回送されてきたバケットが奥から接近してくる様子が,フェンスをぎりぎり避けて見えた,
ここで一時停止。ふらりふらりと揺れる。
ここでバケットの進むシステムは機械的な嵌合による方式に切り替わり,ゆっくりとしたスピードに。「オートマチックなマニュアル」の技術の真骨頂を見ているようだ。
多種多様なバケットが次から次へとやって来る。ずっと見続けてしまう,不思議な中毒性がある。
一時停止の箇所から再出発し,「釜」の外周を120度ほど,時計回りにゆっくりと回転してきたバケットに,ここで石灰石が流し込まれる,けたたましい音はここから聞こえてきていたのだ。
ゴゴゴゴーと轟音,一瞬にして1トンを超える量の鉱石が,もはや「流れ込む」ではなく「放り込まれる」ようにバケットに落下する。最後にはトッピングのように,細砂がシャーッと流し込まれる。
手ブレに気を付けながら,スローシャッターで鉱石を流してみる。ちょうど1番のバケットがやって来たので嬉しかった。
索道の詳細は次の記事で紹介するとしよう。
その3へ続く。
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