梟の島

-追想の為の記録-

山梨観桜旅行(2):塩山・慈雲寺,満開のイトザクラ。

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(老木の貫禄。 2019.04.07 慈雲寺)

 

2019年4月7日。「ぶどう寺」こと大善寺を朝一番で拝観し,国宝本堂と桜を堪能した。

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勝沼大善寺から,次は塩山の慈雲寺へ向かう。「フルーツライン」と名の付いた,甲府盆地の縁に沿うルートで,まだ季節外れで実も葉も無い果樹園の間を走る。極力標高を一定に保ちながら移動したいのだが,道路は思いのほかアップダウンが激しい。8km程度と,自転車移動には悪くない距離だと思って油断していたのだが,調べてみたら180m登って80m下るという,完全に健脚向けの道だった。まだ辛うじて20代,若いつもりでいるし,実際に体力的な問題はさほど感じない,はずだった。しかし予想外だったのは,例の電動アシスト付き自転車の充電不足である。「フルーツライン」から分岐し,慈雲寺手前の急坂に差し掛かるその前に,残量が20%を切っていたのだ。いざ辛い所で突如アシストが外れたらどうなるか。一度でも乗ったことがある方ならわかるだろうが,充電が切れた電動アシスト付き自転車は,自転車にはならない。著しく重い自転車になるのだ。こうなっては困ると,どうにか電池の消費ペースを抑えるため,結局最後の坂では時折自転車を押しながら登る羽目に。

そして残り数百メートルの段階で,なかなかの駐車場渋滞の車列が見えてきた。名所中の名所,流石である。幸い自転車なのでこの列をすり抜けて,駐車場の片隅に自転車を止め,大混雑の境内へと入った。

 

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貫禄ある老木は,思いのほかすぐに眼前に現れた。

 

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樹齢は300年以上だとか。枝垂桜,「イトザクラ」と呼ばれる。

 

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薄ピンクの天蓋。

 

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花弁は小ぶりで,確かに若々しさやツヤのようなものは感じられない。それでもその姿から漲る「生命力」のようなものを,頭で理解するよりも強く感じたように思う。これは自分でも予想外だった。

 

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境内を後にする。その「門前」では,菜の花と桃の競演。モモは中央線の車中からも満開の花が良く見えた。そういえば中3?の春だったか,485系「宴」で運転されたお座敷桃源郷号に乗ったことをふと思い出した。

 

塩山駅まではほぼ下り坂で,幸い電動アシスト付き自転車のバッテリーは使わずに戻ってくることが出来た。駅前の駐輪場にぐるりん号の22号車を返却し,駅前の「七福」なる食堂で,山梨といえばこれ。ほうとうを頂く。

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列車の時間がやや迫っている中,熱々のほうとう。初日の午前中にもかかわらず疲労の溜まった脚にまで染み渡る。とても美味で,野菜が多いのが嬉しかった。

この後,1201塩山発の中央線で甲府へ。5分乗り換えでワイドビューふじかわ8号に乗車し,身延山へと向かった。

 

その3へ続く。

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