梟の島

梟の島 -叙情的叙景詩-

-叙情的叙景詩-

緑の廃校(1):仄暗い廊下と,朽ちゆく理科室。

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亜空間へ。 

 

某年某県某所。ここでは「緑の廃校」と呼ぶことにしよう。

増築部の給食室から本校舎の廊下を覗くと,時間軸の狂った亜空間が,ぽっかり口を開けていた。

 

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そっと,踏み込む。湿った木の床に,足音が「ベン」と鈍く響く。

はるばるやって来たこの廃校。とても静かだ。自分が静止している限り,音が一切しせず,「無音の音」のみが耳の中にボワーっと鳴り続ける。土の匂いに,少しカビっぽさが混ざった,この感じ。久々に胸が高鳴る。

 

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一つ目の教室へと歩み入る。床に落ちた天井のボードが,ボロボロ,ボコボコ,と,靴の下で壊れてゆく。

 

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天井から雨が漏っているようで,床板も随分と柔らかい。不用意に歩けば踏み抜きそうだ。

 

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一つ隣の理科室へ。

 

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LION事務機の大きな機械がお出迎え。しかし何の機械か,判らず仕舞い。

 

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机,棚などはしっかりと残存していた。しかしここも酷く風化している。

 

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こんなに美しい空間があるとは…思わず詠嘆の声が漏れる。

 

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緑と黄と,褐色の世界。先人の形跡は殆ど見えない。

 

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落ちた天井は机の上で,バラバラになったパズルのよう。

 

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棚の中には整然と,実験器具が並んでいる。残存状態がとても良い。

 

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しかし校舎だけが,随分と朽ちている。

 

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誰が言ったか知らないが,廃墟には要らない物が無い。

 

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何処を見ても,すべてが被写体になる。

 

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座った途端にばらばらになってしまいそうな,愛らしい椅子。

 

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時は止まったまま。

 

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そして皆の学び舎は,この姿へと豹変してしまった。

 

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建具も,往時はきっと大切に使われ続けていたに違いない。

しかし人の手を離れた瞬間,急速に老け,朽ちてしまう。

 

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何という時間軸の歪みだろう。決して遠い昔の事ではないのに。

 

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放送室。スイッチが並んでいた。

 

その2へ続く。

 

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