梟の島

梟の島 -叙情的叙景詩-

-叙情的叙景詩-

沼田逍遥(5):黄昏の本町通り,変わりゆく街を前に沈思。

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黄昏にフジカラー。 2021.03.10 沼田

 


2021年3月10日(水)。中之条での現地実験の前日,昼前に出発し,群馬県内を散策。水上温泉水上駅前を歩き回り,夕方に沼田に移動。急坂を上り,駅から中心街へとやって来て,倉内通りとその1本南の通りを歩いている。

▼その1はこちらから。

 

御馬出し通りの交差点が近付いてきた。

 

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ひときわ大きな塊。

 

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おもちゃのキジマ ベビー用品。

 

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大人でもワクワクする,いやむしろ,大人だからこそワクワクする佇まいなのだろうか。

 

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履物 すとう。

 

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本町通りに出て少しだけ西に進み,この建物を見に来た。

 

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銃砲火薬店。

 

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店内も迫力があった。

 

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さて,日没は過ぎてブルーモーメントとなったが,まだ散策と撮影を続けよう。

 

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間口の広い呉服店

 

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左に見えているのが,その4の最後に紹介した「春よし」の路地である。

 

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岡本屋商店。店灯りが外に漏れる時間帯。

 

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桑原毛糸店。「スキー毛糸」という文字は,古い街を巡るようになってから幾度となく見掛けているが,出会う度にグッとくる。

 

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たばこ,はきもの,林屋履物店。なかなかの年季だ。

 

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宝くじを売っていた。

 

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フジ写真商会 やぎフォトスタジオ,高級婦人子供服 やまとや。

  

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先程裏手を通った,おもちゃのカタヤマ。正面も立派で,ワクワクする。

小学校4~5年の頃だったか,近所にあったプラモデル屋にささやかな憧れを抱いていたことを思い出した。

 

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立派な街並みだ。

 

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上之町交差点で,サントリー会館のある一方通行の通りを眺める。

 

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さらに東に行くと,ライトアップされた近代建築が目を引いた。旧沼田貯蓄銀行だ。1908年頃の竣工と推定される,移築復原の建築である。

 

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その2軒ほど隣には,旧土岐家住宅洋館。こちらも二度の移築を経て現在地に至る。修理工事が終わって間もない,ぴかぴかの姿だ。

 

本町通りのこの辺りを歩いていて分かったが,どうやら大規模な土地区画整理事業が進められているらしい。

価値を認められたもののみが場所を与えられ,保存されるとともに,それより価値がないと判断された市井の建物や街は壊されてゆく。皮肉といおうか,行政のエゴといおうか。住みやすい街,安全な街というのは,こういう形で既存の物を破壊した先には生まれないのではなかろうか。無機質で疎らで,コミュニティの形成を無視したような紋切り型の街が次々と作り出されてゆくのと,朽ち行く街が放置されてゆくのと,果たしてどちらが良い選択なのか。いずれを選択したとしても,地方都市の明るい未来像が浮かんで来ないのが悲しくてならない。はたして20年後,「有名観光地」以外の地方都市は,どんな姿になっているのだろう。

また,文化財建築を移築保存するという考え方を積極的に受け入れることが出来ない。その土地に建てられ使われ年月を経たからこその価値であるのだから,上部の構造物だけを持ってきてテーマパーク状にするというのは,明治村江戸東京たてもの園くらいの「本気のテーマパーク」でなければ意味を成さないと思う。しかし色々な現実問題を考えると,当初の敷地における保存活用に限界がある場合は多く,何とも難しいものである…。文化財建築の保存活用を仕事にして生きている身として,この「新しい街」を見た時,この切実な問題について考えざるを得なかった。

コロナ禍の厳しい状況はまだ暫く続きそうだが,移動の制約が無くなった暁には,とにかくこの「新しい街」の文化財に一人でも多くの方が興味を持ち,訪れ,現地に一円でも多くお金を落とすこと。それだけを願っている。

 

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土岐家で折り返し,本町通りを西に戻る。この数軒も,まもなく拡幅工事の対象なのだろうか。すぐ手前までセットバックが完了していた。

 

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大和屋。

 

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とねしん,フジカラー。

 

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寝具店,はきものセンター,化粧品店。

 

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春よしの路地を覗く。もう,すっかり夜だ。
 

沼田逍遥その6へ続く。

 

 

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