裏と裏の狭間。 2022.07.31 大牟田
7月31日(日),長崎出張の前々日。陸路で大牟田に入り,レンタサイクルで三池炭鉱宮原坑,万田坑,三川坑を見学。自転車を返却し,有明町年金通り,浪花街そして新銀座を歩いた。
▼その1はこちらから。
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大牟田川周辺から北東に抜けると,程なくして新栄町の駅前である。
マッシヴなビルが建ち並ぶ不思議な一角。
背の高い片アーケードも立派だ。
しかし,人の気配が感じられない。
ビルとビルの狭間からは,退廃的な香りが漂う。
物理的に漂うのは,鳩の糞の臭い。
お世辞にも衛生的とは言い難い道である。
緑は逞しい。
漆黒のアーケード。
また別の「狭間」へ。
この暗い時間が良く似合う。
人の往来は無い。
1番街。
雀荘の看板のみが光る。まだ夜ではないのに,異様な空間であった。
落書きが多い。
ハロー通り。
街灯の魅力,或いは魔力。
遥か頭上からは数羽の鳩の声が「ググ,ググ」と聴こえる。寝床に足を据えたいようだが,なかなかポジションが定まらないようで,じたばたと動き回っている。
ディテールは宵闇に溶けてゆく。
これでも一時よりは片付けられたとか何とか,そんな記事を読んだことがある気がする。
ファイブ。
いよいよ撮影限界。
私のような奇天烈な趣味者にとって,この一角はGALLERYのようでもあった。
日曜の黄昏,静寂。
新栄町駅前に戻る。
ここからどう動こうか迷い,駅前でぼうっとしていると,蚊に刺された。
大牟田駅に戻って年金通りで夕飯を食べる手も考えたのだが,流石に疲弊してきていたので,宿のある西鉄久留米に向かうことにした。
これまでの人生で縁の無かった車両だが,君の側面を見ればすぐに「友達」になれた。
西鉄久留米駅。思ったよりガラの悪い若者が多く,軽く引くw
ホテルに荷物を置き,身軽になった。夕飯を求め,アーケードを歩く。
路地。
肉屋。
木造アーケードの夜。
結局,アーケードの下のひとくち餃子の店に入店。「木造アーケードの下で夕食にありつく」という文脈があるだけで充分だったが,実際に餃子もとても美味であった。
六ツ門(むつもん)を抜ける。
この辺りはまた明日,明るい時間に歩こう。
長いアーケードを歩き,宿に戻る。
加古川付近を走行中のサンライズから見た,鮮やかな朝焼けで始まった長い一日は,慣れ親しんだ東横インの硬いベッドの上で幕を閉じた。
甘木散策その1に続く。
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