梟の島

-追想の為の記録-

佐原散策(4):小野川沿い,「江戸優り」の夕景。

最も美しい時間。 2022.04.28 佐原

 


4月28日(木)。鹿嶋出張の後,鹿島神宮駅付近を散策した後,佐原に移動。昨秋に歩きそびれた路地を訪れた。

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ここからは小野川沿い,重伝建の街並みを歩く。実に7年半ぶりである。

 

最高の時間帯に来た。そして何といっても,最高の天気だった。佐原は3回中3回が快晴,ここまで相性の良い街も珍しいと思う。

 

東岸と西岸を行ったり来たり。

 

休日は観光客で賑わうが,今日はただの平日の夕暮れ時。地元民の姿がちらほら見えるのみである。美しく整えられた街を,日常の静寂が包み込んでいる。その中にぽつんと異物として存在し,ファインダーを覗くときの,寂しさと安堵が共存するような感覚をおぼえた。まるで透明人間であるかのような,自分が此処に存在していないような感覚とでも言おうか。

 

柳のある風景。

 

壁に残る昭和。

 

実に端正な街並みである。日は低く傾き,石垣には陽光が届かない。

 

もっともっと親しまれるべき,有名になるべき街だと思うのだが,妙に知名度が低いのは一体何故なのだろう。やはり東京からの距離が微妙に遠い所為だろうか。特に非関東人に多いが,時に関東人でさえ「佐原」という名を出したときにキョトンとした反応を示すのが,個人的には不思議でならない。川越や倉敷と同じように,敢えて言ってしまえば「ベタ」な場所だと思うのだがな…。

 

心が凪ぐ。

 

木材店。

 

踏切のある景色。

 

対岸を戻る。

 

大きな下見板フェチに捧ぐ…。

 

木材店の脇の気になる横道へ。

 

きっとこの建物が俺を呼んでいたのだろう,直ちにそう理解した。

 

素晴らしき邂逅だ…!

 

錆色のパッチワーク。

 

窓に残る情景。

 

これだけ大きなトタンの壁,そしてそこに直に描かれた大きな文字。稀有だ。

 

千葉とは思えない郷愁…満足であった。幸運な足止めを食らった。

 

この道はすぐに行き止まり。

 

ピーナッツの看板が,ここが千葉であることを一瞬で思い出させてくれた。

 

最高の壁にさようなら。

 

春の優しさに触れた。

 

その5に続く。

 

 

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