梟の島

梟の島 -叙情的叙景詩-

-叙情的叙景詩-

群馬・富岡散策(2):二町通りのスナック街と,北関東への想い。

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満身創痍。 2017.02.24 富岡

 


2017年2月24日(金)。研究室の用事で富岡へ。12時手前に上州富岡駅に到着し,集合時間までの間で,街を少し散策している。

▼その1はこちらから。

 

銀座通りから,二町通りのスナック街に入ってゆこう。 

さて,この二町通りは,かつて遊郭のあった道である。今から切り込むスナックの多い路地,そしてその道の西側に並行する道,さらに銀座通りと城町通りの間を東西に走る道,計3本の総称のようである。

 

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まずは「守衛」がお出迎え。

 

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2月にしては暑い正午過ぎ。

 

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看板は横に縦に,まるで客引きのように道に迫り出している。

 

 

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気付けば「宴」の看板だらけ。

 

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珍客を睨む住民。

 

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真昼の路地。

 

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厳密には二町通りの範囲を抜け,スズラン通り方面にそのまま南下する。

 

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突如として異国感。

 

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watching you.

 

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突き当たりを東に折れ,三町通りとスズラン通りの交差点へ。

 

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三町通り。見返してみると,この界隈には立派な街灯が多い。

 

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城町通りへ。六角形の塔屋が載る特徴的な看板建築は,眼鏡・時計・宝石店 えばら。

 

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ストリートビューで見直してみると,この蕎麦屋は2012年以降に開店したようだ。富岡製糸場の効果だろう。

 

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往時を想う。

 

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城町通りを離れ,再び北へと向かう。土屋マッサージ院。

 

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スズラン通りを西側から望む。「韓国居酒屋 ひろみ」の看板は,この数ヶ月後には無くなったようだ。

 

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スズラン通りにも,店舗が並ぶ。

  

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銀座通りと城町通りの間を東西に走る,2本目の「二町通り」へ。

 

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同じ交差点から南を見る。いい塩梅のカーブだ。

 

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西へ進めば「アルバイトサロン」。色街の名残。

 

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上町南通りが見えて来た。

 

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理容店のある街角。

 

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上町南通りを,銀座通り方面に少し北上する。スナック街の向かいには,店舗の跡。

   

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3本の「二町通り」のうち,未だ踏み入れていなかった道を最後に歩く。

 

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クラシカルなパチンコ屋の看板もグッとくるものがある。

これにて時間切れ,散策を終了した。

西銀座通りや宮本町通り,そして下仁田街道沿いなど,富岡製糸場の周辺にはまだまだ見るべき街並みが沢山ある。真昼の白い陽射の下では良い写真を撮るのは難しかったと思うが,もっと朝早く東京を出発して,あと1時間くらいは散策を楽しむべきだったと,見返して編集しながら思う。探訪から4年が経ち,その間にも街の姿は徐々に変容しつつある。ここに紹介した写真の中にも,もう拝めない景色が幾つかある。当然ながら,店舗の看板というのは建築物よりも遥かに早いスピードで代謝してゆくのだが,こうした歓楽街や商店街というのは,その看板1つの有無によって大きく印象が変わるものである。せっかく行ったからには隅から隅まで舐め尽くしておかないといけないな…と,改めて一期一会の大切さを痛感させられた。

 

ところで自分は,これまで国内各地を旅行してきたとはいえ,東京以外には住んだ事がない。友人・知人も関東出身もしくは関東在住者が圧倒的に多いので,「東京→地方」という方向の視線しか持つことが出来ていないし,この先仮に地方に住む機会があったとしても,その感覚はそう簡単に変わるものではない。

さらに考えてみれば,街に対する視点というのは,生きて来た時代,住んでいた(関東や東京といった括りよりもはるかに細かい意味での)地域,住宅環境など,全ての経験によって構成されている訳だから,「普遍的な視点」や「他者と共通した視点」というものは,恐らく存在しないのだろう。嗜好を共有する人と同じ物に相対したとしても,それぞれが異なる視点からそれを見ている訳だ。

こうして文章で結果のみを記すと,凡庸で当然の事のように思えてしまうのだが,このことに気付くのは意外と難しい事だった。Twitterはてなブログで関西・中国・九州地方の方の写真を見るにつけ,その被写体の「味の濃さ」を羨ましく思うのだが,その感情の背景には,東京・関東を基準にした自分の視点がある。インプット・アウトプットを繰り返しながら,このことを強く自覚するに至った。どうしても「関東にはもう面白いものが無い,西日本や東北が面白い」という感覚が根底にあるのだが,これは被写体そのものをフラットに見ることが出来ていない,自身の視点に縛り付けられた固定観念によるものなのだと思う。

何もこれは自戒という意味のみで捉えるべきではない。裏を返せば,きっと逆方向もまた然り,自分にとっては「まぁまぁな味の濃さ」の被写体であっても,関東の写真を新鮮に面白いと感じてくれる方も多いのではないかと思う。また,その固定観念から自身を解き放つことによって,身近に眠る面白い被写体と出会うことができるかもしれない。その気になれば日帰りで行ける範囲(とはいえ群馬まで行けばなかなか遠いが…)をしっかりと網羅することが,自分には必要なのかもしれない。

今春の水上・沼田・渋川の散策に続き,この富岡の写真を纏めて,北関東の面白さ・奥深さにかなりハマって来ているし,機会を見つけて,群馬・栃木そして茨城県内の街並みの散策を計画してみようと思う。下仁田,前橋,高崎,桐生,足利,太田などなど,挙げ出したらキリがないということは,フットワークを軽くして,どんどん「巡礼」してゆかなければならない。街は刻々と姿を変えてゆく。自分が面白いと思う被写体も,時間軸上で自分のことを待っていてはくれない。出張に便乗する形の散策はもちろん続けるとして,それ以外にも自主的に探索を計画してゆこうと思う。

きっとまだ関東も,捨てたもんじゃない。

 

 

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