梟の島 -叙情的叙景詩-

-叙情的叙景詩-

土浦散策(1):桜町1丁目,雨の歓楽街と桜小路。

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シャイン。 2021.10.17 土浦

 


10月17日(日)。水戸出張の前日である。6月の郡山出張,9月の浜松出張に繋げた旅行でも道中で雨に見舞われたが,この日もまたもや悪天である。2021年は随分とツキが無く,雨男になってしまったようだった。天気は勿論ネガティブファクターであり,さらについ先週には岐阜出張にかこつけた旅行で大量に撮影したばかりだったため,正直なところいわゆる「写欲」(この言葉は些か気持ちが悪いのだが,都合が良いので鍵括弧付きで用いることにする)と言われる類のモチベーションは著しく低かった。しかし下調べは済んでいたので,折角の機会を無駄にせぬよう,意を決して昼前に出発した。

移動中に雨が止むことに期待しつつ特急に乗り,13時すぎに土浦に着いたが,やはり雨は止まない。それどころか逆に強まっている始末である。雨の日に散策しながらデジタル一眼レフで撮影すると,大きなレンズを濡らさぬように気を遣うため,心身への負荷が非常に大きくなるのだが,致し方ない。幸いにも風はそこまで強くなかったので,傘を片手に撮影を開始する。初めはビジホに先に荷物を預けて身軽になってからと考えていたのだが,目的の街区が目の前にあったので,そのまま散策を始めてしまった。

この場所は2020年6月,土浦での出張(思えばコロナ禍に入ってから初めての出張であった)の前にも下見程度に散策をしているので,その際の写真も織り交ぜて記事に纏めようと思う。

 

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まずは駅西口のロータリーから南に切れ込む。

 

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天下の特急停車駅,土浦駅徒歩1分の景色である。大都市・土浦がここまで渋い街であることを,多くの人は知らないのではないだろうか。

 

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桜町は夜の街でもある。無料案内所,クラブ,占いの看板が街角に並ぶ。右手に看板の見えるビジネス旅館おおはらに泊まることも考えたのだが,今回は費用面等からビジホを選んだ。

 

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雑然とした電柱と電線。長崎の船大工町に少し似た雰囲気を感じる。

この通りにはパブ,クラブ,ガールズバーなどが建ち並んでいる。ご時世と天気,時間帯もあり,客引きの姿は見当たらないが,少し人目を気にしながらの撮影である。

 

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最高だな…。

 

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こちらは2020年6月撮影分。夜の店の人々が清掃を行っていて,撮影できる場所は限られていた。

 

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シャインはこの街の象徴。

 

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2021年に戻る。「シャイン」「ペガサス」安直でIQの低そうな店名が逆に心地良い。

 

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この道を突き当たりまで進めば駅なのだ。駅近の歓楽街である。

 

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路面の光沢から,雨の強さを想像してみてほしい。

 

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横道に入る。廃テイストが際立つ。

 

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蔦に覆われた側面。

 

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桜小路商店会へ。

 

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南側の出口。

 

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再び2020年の撮影分に戻る。この日は蕎麦屋のバイクが停まっていた。

 

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右手の緑に覆われた小料理「二幸」は,この1年ほどで建て替えられたらしく,2021年には失われていた。残念ながら路地の魅力は半減してしまった。

 

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往時の姿。所詮1年半前なのだが,構図といい露出といい,写真が下手である。幾らか成長したのだろうか…。

 

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縦構図の似合う路地だった。

 

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緑の街。

 

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2018年ストリートビューでは,左手前の建物の壁が色褪せた青のトタンの波板で,その時代だともっと味があったのだろう。

 

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ほんの少しのことで,街の魅力は激変するものだ。

 

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2021年に戻る。桜小路の駅側のアーチは随分とけばけばしく,街の中身と整合していない。

 

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少し歩く。市役所の北側の大通りを西へ進むと,控えめな意匠の看板建築があった。

 

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現役の理容室である。客も居た。

 

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右から「石川美髪院」と読める。

 

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土浦の駅前はかなり大規模な再開発が行われたため,先人たちによる10年ほど前の写真と見比べると,かなりの建物が失われている。中心街の少し北にあった素敵な看板建築も,3.11で損傷を受けて解体されたという。ここは良く生き残ってくれた。

 

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今の自分が最も愛好する類の街並み・建物,昭和の香りが充満するアーケード商店街は,残念ながら多くが失われてしまったが,それでも歩き所・撮り所は未だ残っている。落穂拾いと考えてしまうと些か虚しくもなるのだが,自分にとっては(2020年を除けば)初めての散策の機会である。一期一会に期待して探訪した自分を少しばかり褒めながら,引き続き雨の中を歩いてゆこう。

 

その2へ続く。

 

 

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