梟の島

-追想の為の記録-

大分・津久見散策(4):中央町のスナック街に灯りが点る。

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夜の街に灯りが点る。 2020.08.20 大分県津久見市

  


8月20日(木)。大分出張の前日。津久見市の街並みを見るべく,大分駅から車を走らせること1時間20分。夕方の津久見市セメント町,港町,そして旧赤線といわれる小網代通りを歩いた。  

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さて,小網代通りの東端は角崎通り。ここから東は中央町。街はこのままJR津久見駅へ続いてゆく。 

 

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街を代表する看板建築「マルキン洋品店」。古くは「百貨店」。

 

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隅切部が立体的に半間ほど突き出しており,その側面にまで縦長の窓が仕込まれている。大変凝った造りだ。

 

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駅を背にする方向が「正面」である。東の夕空を背に建つ。重厚でありつつも,優しい雰囲気を纏っていた。

 

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すぐ近くにはやはりトタン芸術が。

 

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駅前から北西-南東方向に伸びる道が2~3本ある。これらが今なお活気のあるメインストリートだ。まず本町通りを駅に向かって歩いてゆくと,早速,スナック「再会」との初顔合わせ。

 

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良いカーブである。

 

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歯抜けになった土地の奥には,半世紀以上ここに建ち続けているであろう物件が見える。 

 

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一本南を走る昭和通りとの間にも,スナックがびっしりと建ち並んでいるようだ。

中央町の一番の見所は,この本町通りと昭和通りの間の細い路地と,それに沿って立ち並ぶスナック群だ。地図でも,「逆卍型」のような細い路地が不自然に街区を分割している様子が見て取れる。

 

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しかしその見所までの間の,至る所に,スナックがひしめき合っている。どうなっているんだ…。

  

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とりあえず,お目当ての細い路地には昭和通り側から切り込んでゆく。阪神ファンなのだろうか,「とらの子」は営業していた。

 

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ストリートビューですら入り込めない,ディープな路地の十字路。前後左右何処を見てもスナック,スナック,スナック…。

 

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本町通り側からとらの子方面を振り返ると,この状態。

 

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十字路から東側に歩き,後ろを振り返ればこの感じである。

 

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西の夕空を背に,幾つかの店に灯りが点りはじめる。今なおこの街が「現役」であることを知り,ワクワクする。黄昏時のスナック街探訪,癖になるかもしれない。

日没も近いので,一度この路地を抜け,残りの街並みを見て回る。

 

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本町通りが駅前通りに突き当たる所には,洒脱なビルが建っていた。

 

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西へ振り返る。黄昏,人は少ない。街灯が点った。

 

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下調べでもヒットした「まるい食堂」,ファサードがリニューアルされていた。夕雲がとんでもない色で掛かっていた。

 

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さて,食堂の横からもう一度,スナック街に切り込む。「みなとドリームセンター」 の看板も煌々と輝いている…すごい。

 

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「逆卍」の左上にあたる細い道を,本町通りから覗き込む。路地らしい路地。 

 

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もう少し年齢が上で,かつ車でなく,時間があれば,店内を覗いていろいろと話を訊いてみたいものであるが…いろいろと事情が異なるので,この街をそろそろ去らなければならない。

 

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一つ上の写真の道をそのまま左に折れてゆくと,この「十字路 」に出る格好だ。

 

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本町通りの北を走る中央通り「サンロード中央」から更に北を見る。下調べによると,風情ある建築がもう少し残っている筈だったのだが,残念ながら見ての通りの更地になっていた。その代わりに,本来見える筈のないトタンアートが剥き出しになっていた。ちなみに,こういうのを「トタニズム」と言う人も居るw

 

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この北が「海岸通り」になる。時間の関係で,すべての道を網羅的に見て回ることが出来なかったのが残念である。きっと撮りこぼしもあるに違いない。

 

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サンロード中央から南を覗く。すっかり日は沈み,夜の帳が下りようとしていた。蛍光灯の緑色が強くなりはじめていた。

 

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嘗てのペットショップ,愛鳥園。

 

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サンロード中央の西端近く。鮮やかな夕焼けは色褪せてゆき,静かな夜が始まる。

この先には木造3階建(店舗)があったのだが,1階は洒落たダイニングバーになっていた。そしてサンロード中央が角崎通りにぶつかるところで,記事最上部の「マルキン洋品店」がある,といった格好だ。これで散策は終了である。

 

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角崎通り沿いの金物店が,街灯に怪しげに照らされていた。後ろの山のせいですっかり夜のように見える。とはいえ本当にあと20分程で,辺りは闇に包まれそうだ。

 

さて,本当は工場夕景を撮影しようと思っていたのだが,幸か不幸か津久見市街に大変な収穫があったので,気付けばもう19時を回ろうとしていた。車に戻り,一路南東へドライブ。海崎を目指す。

 

海崎工場夜景へ続く。

 

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