品格と愛嬌。 2020.08.22 上野海運ビル
8月22日。早朝から動き始め,時間の許す限り北九州市の木造アーケードを巡る一日も,いよいよ終盤。到津市場,筑豊商店街,枝光中央商店街,前田中央市場・堀川市場,貞元市場を巡ってから,若松に到着。大正町商店街・ゑびす市場を撮影し,中川町を歩いた後,愛すべき上野海運ビルへとやって来た。
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2階までは前編で紹介した。もう1フロア,階段を上ろう。
ツートンカラー再び。この立体感,入り組んだ空間に錯綜する縦の線。
階段。堅牢だ。
見下ろす。クラクラするが,美しい。
3階から吹き抜けを見る。
隅角部を眺める。要所に曲線が現れる。
磨かれた床に形作られる影。
この手仕事感が良いのだ。
縦の意識。
塗装は剥げつつあるのだが,その在りのままの姿だからこそ美しい。
ステンドグラスを近くから撮る。
陰翳。
さて,下階へと降りよう。
パッチワークの階段も美しい。
年月を刻む。
何度見ても美しい空間。前回は喫茶店でフレンチトーストを頂いたのだが,今回はあいにく時間が無い。名残惜しいが,これでお別れだ。
1階の重厚な扉。
惜別。
またきっと来よう。
最後にレモンスカッシュを購入。
ぐるりと外観を見て回ろう。
入口側。
側面。
裏に開いた出入口。
木造の増築部。
重量感。
物言わぬ,彫りの深い顔。
聳え立つ壁。
旧三菱合資会社若松支店,分析室。こちらは木造大壁,スクラッチタイル張り。石炭の品質分析を行ったという。
こちらは倉庫棟。煉瓦造2階建。三菱のマークが誇らしげに掲げられている。
最後に,正対。
門柱および塀まで,一式が登録有形文化財に登録されている。
また会う日まで,さようなら。
テナントビルとして,なかなか安価に借りられるらしいので,気になった方は是非以下をご覧頂きたい。
レモンスカッシュを飲みながら,戸畑方面を眺める。若戸渡船がやって来た。
いつかはこれに乗ってみたいと思う。 次に来た時に,まだ生きていますように…。
北九州・木造アーケードその12(昭和町のアーケード編)へ続く。
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