梟の島

梟の島 -叙情的叙景詩-

-叙情的叙景詩-

津軽半島・小泊岬(1):海岸線の岩を伝い,南灯台を目指す。

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白の断崖。 18.08.06 小泊岬
 

2018年8月6日。青森周遊も3日目である。青森から津軽半島を反時計回りに回る一日。津軽線の列車の撮影の後,竜飛崎を通り,339号線で坂本台,七つ滝まで下りてきた。

 

ここからも淡々と小泊岬の南側を目指す。漁港を経由するルートを選択した。小泊の半島を,漁港から白岩崎なる集落へ向けて横断するには,ちょっとした小山を上る必要があった。その道中,サルを数匹目撃した。だいぶ陽光の色温度が上がってきたころ,ようやく小泊岬南灯台に最も近い駐車場に到着。

ここ小泊岬は,十数年前の耐風の災害で斜面が大きく崩落。灯台に至る道が悉く失われてしまっている。駐車場から先,道路は封鎖されているので,自己責任で海岸線を歩いてゆく。少ない先人によるネット上の情報曰く,南灯台までは20分ほどで着くらしい。車道は崩落した岩に塞がれており,その左に細い遊歩道の跡が伸びている。ここを進んでゆき,朽ちたフェンスの内側・外側と順に選択し,左下に崖を見ながら進んでゆくと,程なくして舗装された階段(の跡)が姿を現し,これを下ると浜に下り立つことができた。

 

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ここまでは比較的容易な道のりであった。

 

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浜には崩落した小さい岩がごろごろと転がっているのみである。

後ろを振り返る。何もない…。ただ,白い絶壁の巨岩が,夕陽に照らされて暖色に染まっている。

 

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シルエットを映してみる。

前方の岩が次第に大きく黒くなってゆく。崖と岩々の間には,崩落した柔らかそうな白い砂利や小石が堆積している。

 

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真夏の夕暮れ時。

 

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礫岩に立つ。こんな場所が存在することを,恐らくほとんどの人は知らないだろう。

 

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砂利の上は足場としては不安定で,歩行するにはあまりにも柔らかすぎるため,岩を伝って歩くしかなかった。

下調べの際に見ていた特徴的な階段(の跡)を前方に見ながら,ゴロゴロとした岩を伝って進んでゆく。

想像よりもスピードが出ない道のりであったが,どうにかこの階段に到着。

 

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そしてカメラを構えたその瞬間,階段の左側に,小泊岬南灯台の姿を視界に捉えた。

この瞬間の感動はこの日のハイライトともいえよう。決して忘れられないものとなった。

 

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階段は想像していたほどは堅牢ではなかったように感じたので,スピーディーに渡り切る。

 

この階段から,最後のハシゴのような階段までの道のりが最も険しく,大きな岩を伝い,時には砂利のゾーンを歩くような道であった。仏ヶ浦とは全く違った,「ああ,終わってるな…ここ」感は,人間に完全に見捨てられた土地であるからこそ感じられるものであった。

 

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覆い被さり,襲い掛かろうとしているかのような岩壁。人間などひとたまりもない。

 

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灯台の姿が,少しずつ近付いて来た。慎重に,懸命に歩いてゆく。

 

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終盤の斜面は岩が細かく砕けており,特に歩きづらい。

 

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最後の赤いハシゴのような階段の手前には,このハシゴへと繋がるロープが見えたが,危険が伴うためこれは使わず,少し大回りして歩くことでハシゴの最下部へと到達。その最後の一歩で,半分割れていた岩に足を掛けてしまい,これが砕けて軽く転倒。幸い上半身と逆足は安定したコンクリートの上に既に登り切っていたため,脛を軽打した以外は何ともなかったが,ヒヤリとした。

さあ,ここから気を取り直して,コンクリートの階段,鉄のハシゴその1(段に砂利が堆積しているところ),その2(比較的堅牢なゾーン),その3(左に折れると段が植物だらけのゾーン)を,アドレナリンで上ってゆく。

 

そしてついに,ついに,「地の果て」・南灯台に辿り着く。

  

小泊岬南灯台踏破へ続く。

 

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