梟の島

梟の島 -叙情的叙景詩-

-叙情的叙景詩-

福井県小浜市:廻船問屋の歴史遺産,旧古河家本宅(旧・料理旅館)に未来を…。

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豪奢。2019.11.23 旧古河家本宅


2019年,小浜の文化財建築を巡る旅。蓬嶋楼を去り,羽賀寺(はがじ)へと向かう道中である。 

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旅の準備段階から目をつけていた旧古河家の本宅の前を通るので,車を一旦停めてこれを見ることにした。

数年前までは料亭旅館「福喜」として営業していたらしいのだが,残念ながら廃業してしまったようである。木造3階建ての極めて豪奢な,威圧感すら与えるファサードは,たとえ廃業していてもその存在感を隠し切れていない。広角レンズでギリギリ収まるかどうかの,間口の広い大建築。手入れが行き届かなくなったのか,経営難に陥ってしまったのか。この貴重な物件,そしてこの時代においてあまりにも優秀な観光資源は,時間の流れとともに朽ちて失われてゆくにはあまりにも惜しいように思う。古河家の別邸のほうは文化財指定も受けているのだが,こちらも公開はされておらず,やはり何かしらの「事情」があるようだ。それでも,間違いなくこの建物は「ホンモノ」の価値と雰囲気を併せ持っている。

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仕事で「ホンモノ」の保存修理を扱っている,構造側ではあるがこの分野で博士号を持つ立場の人間として,若輩ながら,この朽ちはじめようとしている巨体に何かしてやりたいという思いが強くなる。3階の妻壁にのみ注ぐ斜陽の光が,まさにこの建物が風前の灯火,生死の狭間にいることを表しているかのようで,何もしてやれない事にもどかしさを感じたのだった。

この文章そして写真,そしてこの建物が1人でも多くの方の目に留まり,何か打開策へとつながる事を切に願う。

 

そして羽賀寺を拝観。
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羽賀寺拝観後,再び10分ほど移動し,若狭湾が見える小浜漁港まで急ぐと,まさにマジックアワーが終わろうとしていた。

 

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飛行機雲が「*」の字のように交差し,空に不思議な絵を描いていた。

 

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今日はとにかく,直前までの雨予報を払拭し,終日我々に暖かな光を届けてくれた今日の太陽に感謝である。

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