線路脇の小さな歓楽街。 2022.02.11 足利
2月11日(金祝)。上野原散策から中5日で,今度は足利へと足を延ばす。
本を読みながら,栗橋からは東武線で足利市駅へと向かう。
ステンレスの鈍い質感。
館林からは3両編成の800系。種車の8000系は「私鉄の103系」と言われることもあるのだとか(初めて知った)。
ディテールに時代は宿る。
のんびりとした出発だったので,足利市に着く頃にはほぼ正午であった。
まずは足利市駅前を軽く歩く。大きなボウリング場が鎮座していた。
鋸屋根の掛かる大谷石の工場は,現在は何とジムになっているらしい。
裏通り。
この街の象徴,渡良瀬川である。足利とはそれなりに縁があり,来訪は実に4回目である。この季節は初めてだった。
中橋を渡る。
鷺が一羽。空を映した川面は,深い青色を湛えていた。
中橋を渡り切る。
角のビルがさっそく目を引いた。
半世紀を生きてきたような香りがする。
両毛線の南側を歩く。
柵の無い無防備な道も,地方都市の感じがして良い。
瓦屋根の家が並ぶ。
踏切の脇に,禍々しさを纏う建築物があった。
小さな夜の街だった。
青空を背に,昼の光を浴びて,絵になる佇まいである。
何度かの改装を経ているようだ。入口には市のバリケードが立てられていた。
冬の単線。
先程の「祇園」の裏に回り込む。何となく気配があるので,あまりずけずけと踏み込んでゆく訳にも行かなかった。
211系が駆け抜けてゆく。
線路の北側の道を,今度は東へ戻る。
脇道に入ったところにある蕎麦屋は,張り紙によるとつい先日廃業したらしい。
さらに東に行くと,蔦に覆われた建物が。後ろの平屋の部分は壁が抜けている。
かつては蕎麦屋だったらしい。「冬枯れ」の様相である。
蔦に覆われた「雪んこ」という金色の文字が辛うじて見えていた。
駅前には鄙びたソシアルビルが数軒と,「南銀座名店街」なる看板があったが,いずれも祝日の真昼間では人の気配は感じられなかった。
その2へ続く。
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