梟の島

-追想の為の記録-

磐越西線撮影旅行(4):新潟色のキハ40,白銀のシグモイドをゆく。

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白銀のシグモイド。2020.02.08 磐越西線 荻野~尾登

 

利田踏切にて,急行色のキハ40の撮影に成功。先客氏3人は,まだこの後の予定は決めていないらしい。彼らに別れを告げ,我々は次なる撮影地へと徒歩移動を再開した。

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阿賀川沿いの道は通行止めとなっているので,揚津(あがつ)の中,google曰く「澤向下」という集落を通る山側の迂回ルートから,5年前の秋に探訪した滝ノ下の撮影地を目指す。歩いて30分弱の道程である。冬期通行止と書かれた道を横目に見つつ,道なりに進んでゆくと,2つ目の集落に向けて道は急な登り坂になっていった。急坂のヘアピンカーブを2つ曲がる。

 

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するとようやく集落に辿り着くが,さらに進むと道は大きく左にカーブする。ここでふれあいランド高郷方面へと抜ける道が右に見えるのだが,これまた冬期通行止になっている。我々が歩む道には特に表示はなく,しばらく人里が続く。人家が途切れたところから轍が途絶え,ここで一度転倒するも,撮影地に到着。ヨメ氏も到着直前に転倒。2人とも気の緩んだ瞬間に転んだ。最後のアプローチを誤って強引に雪の斜面を登ってしまったが,線路から遠い側,すなわち先程通り過ぎた側から緩やかな道があり,これが正解のアクセスルートだった。踏切は冬期閉鎖となっていたが,撮影には支障は無さそうだ。

223Dの撮影直前になって,この列車は踏切横からの,定番とは逆方向のアングルを試そうとしていたことを思い出す。上り列車と下り列車の順序が,なぜか頭の中で入れ替わってしまっていたのだ。これでは223Dは後追いになってしまう。移動時間にも限界が来ていたし,踏切が封鎖されていることを考えると逆アングルの撮影は恐らく不可能であろうということで,223Dと224Dの2本とも,定番構図で撮影することにした。結果的にこれが正解かつ唯一のチョイスな訳だが,ちょっとした思考のミスをやらかしているので恥ずかしいというか,何となく苦い味がする。

気を取り直して再び集中。後追いとなるので,入念に準備して,ヨメ氏に託したサブカメラでアングルのバリエーションを作り,待つこと数分。しんしんと粉雪の降る静謐とした白一面の世界に,列車のジョイント音が後方から聞こえてきた。

 

一つ息を吐き,全神経を集中させる。

 

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文字通り真っ白な,凍てつく世界を,新潟色のキハ40が懸命に,そして滑らかに走ってゆく。

零下5度は老体には厳しかろう。

 

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緩やかなS字カーブを走り抜ける車両を,複数のアングルで仕留めた。

 

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降雪中はピント合わせに苦戦することが多いが,この列車ではしっかりと決まってくれた。

 

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阿賀川に沿う鉄路,長旅は続く。

 

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しばしの別れ。

 

その5へ続く。

 

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