2020年10月30日(金)。鶴泊~板柳で朝練。午後は鳴沢~鰺ケ沢と驫木~追良瀬で2828Dを迎えた。その折り返し・2835Dは,驫木駅発車のストレートと北金ヶ沢の陸橋で撮影。最後は鳴沢駅の発車を見送った。
さて,驫木,北金ヶ沢,鳴沢と執拗に撮影してきたのだが,このしつこさはまだ終わらない。続いては板柳駅へと向かう。というのも,2835Dは板柳で2830Dと交換するのだ。現ダイヤ(※2020年時点)では,板柳駅での交換は1日に1回のみ。貴重な風景を是非目に焼き付けようという算段だ。鳴沢駅を発ち,「やまなみロード」をひた走る。あっという間に夜の帳が下り始め,ヘッドライトを点灯する。県道31号線を一瞬だけ経由し,県道125号線に入ると,ちょうどほぼ満月の夕月が,薄桃色に染まった東の低い空にぼうっと黄色く浮かんでいた。この125号線がほぼ東西に走る道なので,自分はまさに月に向かって走る格好で,これもまた心躍る瞬間だった。
この125号線は,今日の「朝練」で撮影した鶴泊~板柳間の陸橋にちょうど繋がっていた。この陸橋を超えて右折し,国道339号線へ。339号といえば竜飛崎から小泊,十三湖,津軽鉄道沿線を抜け,五所川原からさらに南下し,藤崎駅付近で国道7号線にぶつかる幹線であり,2年前の夏には小泊付近を楽しくドライブしたのだった。りんごの木箱を積んだトラックなどを横目に見ながら,板柳駅へと向かう。列車の交換の6~7分ほど前には到着できそうだ。Googleのナビに導かれるままに右折して駅へ向かうと…様子がおかしい。そもそも339号線に,駅入口の案内が全く出ていなかったし,道の先には関係者以外立入禁止のような立て看板も見える。駅付近まで車を寄せて行ったところで気付いた。ここは何かしらの工場の敷地内の駐車場だ。人が一人,訝しげにこちらを見ている。まさか…と思ってスマホを確認すると,案の定,駅入口は駅の向こう側ではないか。Googleのナビ「あるある」なのだろうか,完全にしてやられた。こちらを訝しんでいた人に「すいません,間違えました」と一言詫びて,車を線路の反対側へと回す。しかし駅の南側を東西に走る276号線への右折がなかなかできない。右折レーンがあるのに矢印信号が無いというのは一体どういう事なのだろうか,弘前近郊でこのパターンの信号を無数に見掛け,そのほぼ全てで渋滞が発生していたのだが,一体どういう愚かな交通計画なのだろうか。もう列車交換まで5分を切っており,半ば諦めモードだったが,そこから先は期せずして順調に流れ,無事に駅に到着した。すぐさまカメラを持ち出して,入場する。
弘前行きの2830Dは既に入線済で,2835Dを待っていた。
ホーム撮りを試みると「もうすぐ列車来ますからね~」と車掌に言われ,「はい!」と返事。あいにく島式ホームなので,交換列車の顔を並べて撮ることは出来ないのだが,ホームの中央付近で入線を待ち受ける。
自分の両側に広がる列車の側面を,シンメトリックに写す。
五所川原方面から来た2835Dは学生列車で,その乗客の多くが下車していった。
左右両方の耳でエンジン音を感じられるのも,なかなか良い体験だった。
先に入線していた2830Dが,一足先に発車していった。
一休み中の2835Dを切り取る。
いたやなぎ。よく見ると「いたやなき」になっていた。
闇に佇む。
幾度となく撮影してきた車両だが,改めてそのデザインの秀逸さを感じる。
程なくして2835Dも発車。尾灯はゆっくりと宵闇に溶けて行った。
改札側の階段。国鉄の雰囲気が色濃く感じられた。駅舎を出ると,小雨が降り始めていた。
これにて撮影終了。宿泊地は五所川原なのだが,レンタカーの関係で,いったん弘前に戻る。ちょうど通勤通学時間帯に重なったこともあり,この道がまた想像以上に渋滞していた。基本的に先述の「右折レーンがあるのに右折矢印信号がない」というアホな構造の交差点の多さに起因しているのだが,さらにそこに豪雨が重なった。最後の最後でガソリンスタンドを出る際に方角を間違えたこともあり,想定よりも20分ほど遅く,18時15分頃にトヨタレンタカーを弘前駅城東口で返却した。
自由通路を渡り,駅の反対側で,今度は駅レンタカーを調達する。しかしここでまさかの展開,受付には先客が3人も居た。しかも彼らは別々の3組で,ややおっとりしたおじさん店員と若めの店員が,1組ずつ対応していた。三脚を持っている人間が複数いたので,おそらくは同業者だな…と思いつつ,想定外の待ち時間に少々じれったく感じながら窓口の外で自分の番を待った。18時半が営業所の終了時間なので,そのタイミングで借りる人間が集中したのだろうが,ここまで重なったことは過去に経験がない。結局,出発したのは弘前着の25分後,18時45分頃だった。
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