梟の島

-追想の為の記録-

日立セメント太平田鉱山(4):助川山市民の森から索道を見る。

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(壮観。19.03.09 太平田鉱山)

 

2019年3月某日。日立セメント・太平田鉱山の索道,稼働中の姿も今月で見納めである。索道の上流にある貯鉱場,石灰石の積込場に続き,索道の上流部分を見てきた。

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貯鉱場付近から5分ほど運転し,助川山市民の森の駐車場に車を停める。再びイノシシに警戒しながら,緩やかな上り坂の舗装道を10分ほど歩いてゆくと,森の中に消えてゆく未舗装道が左手に現れるので,これに入る。ここから動物への警戒を一層強めつつ先を急ぐと,やがて道は開け,索道が頭上に現れた。

 

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黄色の搬器が最も印象に残りやすい。

このケーブルの下を急いでくぐり,更に細い未舗装道を歩くと,索道管理用のスペースに出る。目の前には索道の中継設備があるが,残念ながらこれに近づくことは出来ない。しかし,ここから鉱山の方に戻る獣道で斜面を少しだけ下ると,索道に接近できる。そこから谷底を見下ろすと,列をなして登坂してくる搬器がずらりと並ぶ,今回の探訪のハイライトというべき絵が待っていた。

 

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まずはかなり望遠で切り取ってみる。正午のトップライトに,強烈なコントラスト。ゆるやかなスピードで,ふらふらと揺れながら,搬器がのんびりと接近してくる。

 

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横構図,縦構図,可能なアングルが非常に多い。しかし前の記事で言及した通り,被写体の主たる構成要素であるバケットが両方向に動いているので,構図をバチッと決めるのが想像以上に難しい。

 

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自己責任で索道に寄らせていただいた。少しアングルを引いてみると,いかにケーブルの角度が急であるかが見て取れる。

 

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「ビリビリビリビリ」という独特の金属音に,時折「ゴゴゴン」と,搬器の中継点を通過する際の音が混ざり,聴覚的にも「第二次産業」感があって素敵だった。目を凝らすと,谷底から鉱山側に伸びるケーブルと搬器も見える(写真中央から左上方向)。

 

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構図左上に鉱山が見えている。積込場からここまで,およそ1.3km程度だろうか。長旅はまだまだ続く。

 

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程無くして索道が停止した。予想通り,昼の休憩に入ったようだ。それまでの操業音が止まり,突如として森の中には静寂が訪れる。

 

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鉱山を背に,旅は一休み。

 

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ちょっと失礼して,正面から一枚撮らせていただいた。 

 

その5へ続く。

 

 

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