梟の島

梟の島 -叙情的叙景詩-

-叙情的叙景詩-

日立セメント太平田鉱山(5):太平洋を背にゆく石灰石。

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(空中散歩。19.03.09 太平田鉱山)

 

2019年3月某日。日立セメント・太平田鉱山で細々と活躍を続ける国内最後の鉱石専用索道,その勇姿を見るための小旅行。助川山市民の森の駐車場に車を停め,15分ほど歩いて到着した中継地点で暫し撮影を行うと,ちょうど昼の休憩に入り搬器が停止した。
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このタイミングで道を引き返し,舗装道との分岐地点に戻り,今度は駐車場とは逆方向に歩みを進める。

 

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すると,徒歩5分ほどで舗装道と索道がクロスする。幸い30分ほどで索道の休憩時間は終わったようで,稼働再開を待つために時間を潰す必要はなかった。特に何の変哲もない自然豊かな森の中,質量感のある籠が突如として空を横切ってゆく光景は,何度見ても見慣れることがない。不自然さと違和感が面白く,楽しくすら感じられた。

さらにここから市民の森の舗装道を歩いてゆく。ここまでに数人とすれ違った程度で,ほとんど人は居ない。高度を稼ぎ,道の右側に現れた見晴らし台で南東側を見ると,風景の遠くに,海を背に往来する索道のバケットたちが見えた。

 

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春の太平洋を背に,点景のバケットがのんびり泳いでゆく。

 

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藪越しのアングルであるが,一つ下流側の小さな丘を越えてゆくところも辛うじて見ることが出来た。この山のあたりで,鉱山と荷下ろし場のちょうど中間地点,といったところだろうか。

見晴らし台で昼食を食べ終わったところで,アレルギー反応の何かの臨界点を超えたように,くしゃみが連発。鼻水も止まらなくなった。思い返してみれば,索道の中継地点の周りはほぼ杉林だったか。これが半日にわたって花粉を浴び続けた結果なのだろう。眼球と鼻に鈍い痛みをおぼえつつ,来た道を下る。

そして再び花粉を全身に浴びながら杉林の中へ…先程の中継地点にもう一度寄っておこう。

 

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太陽の向きが変わり,空の色も変わった。

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索道の中継地点はド逆光。写真右の谷底から上ってきたバケットは,ここで角度をほぼ水平に変える。

 

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斜め下から仰角を付けて撮影してみる。主たる構造体の部分は,材を新たにしたか,もしくは塗装をやり直したようだ。しかし何といっても,この錆色が青空にマッチして良い。「錆色の巨体」というだけで被写体としては合格点だ。

 

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その傍らには,巨大のウィンチ(ウインチ)とでも言おうか。稼働している索道と接合されてはいないのだが,索道のロープを巻くためと思われる設備が眠っていた。

 

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こういった回る被写体も好きなのだ。特にこの「スポーク」の感じが良い。

そういえば自動車のホイールのスポークは,幼少期から細かいものが好みだった。小学生の頃にやりこんだプレイステーションの「チョロQ3」では,ホイールを「メッシュスポーク」にした気がする。

 

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これも恐らくはワイヤーを巻く際に用いられる設備なのだろう。まだ藪が茂らない季節だからか,それとも人の管理が行き届いているからか,置かれた環境の割には綺麗な状態を保っていた。

 

その6へ続く。

 

 

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