梟の島

梟の島 -叙情的叙景詩-

-叙情的叙景詩-

川崎・扇町工場夜景(3):扇町駅付近,敷地内のような迫力。

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公道に面した「看板タンク」。 2021.07.15 川崎区扇町
 

7月15日(木)。新川崎での仕事の前日,3年ぶりに川崎市の小向マーケットを訪ねた後は,鶴見線昭和駅近くの工業地帯に移動。南渡田運河・浅野運河で夕景・夜景を撮影している。

▼その1はこちらから。

anachro-fukurou.hatenablog.com

昭和駅のホームは薄暗く,そしてGだらけであった。ソワソワしながら下り列車に乗り込み,1駅先の終着駅・扇町へと向かった。

車止めの先の簡素な改札を通り抜けると,猫が数匹たむろしているのみで,人の気配は一切ない。事業用の車両が停められている駐車場ばかりで,隣駅の昭和駅のあたりと比べると交通量も極端に少なく,寂しい感じがする。そして猫のエサなのか,ちょっと変な匂いが鼻をつく。まずは東側の道に出て,川崎天然ガス発電の「兄弟」を撮る。

 

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ライトアップされているのはあまり好みではないのだが,ささやかな感じであれば,これはこれで良い。

 

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奥に見える発光体は,ベットリファインテクノロジーの敷地内だろうか。

扇町駅は,正方形の扇町のほぼ中央に位置する。ここから西に伸びる一本道を歩いてゆく。

 

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昭和電工ガスの巨大なタンクが鎮座する。ちょうど上弦の月が被写体の後ろに沈んでいった。

 

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ここまでの至近距離,迫力が凄い。人の気配はほとんど感じられない。

 

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JR東の発電所に突き当たると,道は北に折れる。

 

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この辺りまで来ると,もはやプラントの中に迷い込んだようである。近隣に自動車を停める場所は無いので,公共交通の利用が必須である。

 

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道は配管の下で,昭和電工のプラントを繋ぐ工場敷地内の道(もちろん立入禁止)と交差する。

 

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東側にも配管が続く。壮観である…。

 

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昭和電工専用線は,廃止から13年ほど経つらしい。

 

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警報機はプラントの配管に紛れ,静かに余生を送っている。

 

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写真では伝わらないが,この辺りは本当に工場の操業音が大きい。公道の西から東へ,数人の作業員が自転車を押しながら道を渡っていったのだが,すぐ目の前に来るまでその気配に気が付かないくらいの轟音だった。

 

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作業員は道を渡る際,しっかりと一時停止して左右を確認していた。これだけ聴覚を奪われたら,どんな大型トラックが来ていても気付くことが出来ないだろうから,当然のことである。撮影は常に周囲に注意を払いながら行った。

 

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すると突然,工場の操業音に紛れて人の声が微かに聞こえてきた。自分に話しかけているのかどうかも分からないし,人影は見えない。暫く訝しんでいたのだが,耳を澄まして聞くと「1,2,3,4…」と数を数えているようだ。どうやらラジオ体操の音声が,10mほど先の無人の守衛所のスピーカーから漏れ聞こえているらしい。一切の人の気配のない工場のプラントの守衛所からラジオ体操の音声だけが流れている絵は,何だかSF映画のエンディングのようだった。

 

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こんなアングルが撮れてしまうくらい,この道はプラントの「中」を楽しめる。

さて,そろそろタイムアップ。50mほどの間隔で歩く通勤客に紛れ,4分ほど歩いて扇町駅へと戻る。

 

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闇夜に浮かぶ終着駅。

 

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終電から数えて3本前の列車は,4扉のうちの1つのみを開扉して,出発時刻を待っていた。

南武支線に乗り換えて八丁畷で下車し,数分歩いてビジネスホテルにチェックイン。2.5kg近い三脚を長時間持ち歩いたのは久々だったので,さすがに疲れた。シャワーを浴びてコンビニ飯を食べ(思えば小向マーケット内・長岡屋豆腐店の生揚げ豆腐のパワーのみで,長時間にわたる夕景・夜景の撮影を乗り切ったのだった),翌朝の仕事に向けてすぐに就眠。久々に「川崎」を堪能した一日だった。

 

 

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