唯一無二の象徴。 2021.11.29 瀬見温泉
11月29日(月)。新庄出張の前日。肘折温泉で一夜を過ごし,新庄に戻る。当初の予定を変更し,純喫茶・街路樹でのんびりとした時間を過ごした後,13時すぎに瀬見温泉駅に到着。しばらく小国川沿いを散策した。
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時刻はまだ14時15分。温泉街に客の気配はない。
喜至楼の別館である。この窓だらけの意匠よ。一段高いところから道を見下ろしているのが格好良い。
クランクの内側には本館。別館を凌ぐオーラを放っていた。
4階の窓周りの造作の美しさ。
独特のプロポーション。
角を曲がる。
巨大な箱のような建築。2面全面開口,構造屋からすると不安でしかないのだが,趣味人からすると最高の意匠だ。
新旧の並び。
正対。なんという威容…。
定番の画角。残念ながら車が停まっていた。
ディテールを舐めるように見まわす。
本日はここに宿を確保している。この風貌でネット予約が可能ということに驚かされた。
温泉街は想像していたよりもこぢんまりとしていた。
まだ15時にもなっていないのだが,南側に山があるので,街に光は降り注がない。地形的に演出される寂寥感,といったところか。
道が細く建物が密集しているので,現役の店舗・旅館とそうでないところが複雑に混ざり合っている印象だ。
やがて道は突き当たる。右に折れれば川を渡る橋,左に折れればもう少しだけ街が続く。
街角。
突き当たりを左に折れると,すぐに右カーブ。
明らかに中心街を外れた感じがする。
空地に少し入ってみると,川岸に出た。
背比べ。
15時。対岸の家々は,黄色く暖かい陽光を浴びていた。
何度でも主張しよう。筆者はこの時間の色が一番好きである。目に優しく,心にも優しく,暖かく,美しいと思う。
橋を渡り,振り返る。温泉街は日陰で,やはり寒々し印象だ。
川岸に林立する。
平成26年に改修された「亀若大橋」。新たなの街のシンボルということのようだ。
対岸を東に歩き,温泉街を遠目に眺める。
市街地を離れ,自然の裾野に居ながら,何もしない。この感覚を求めていた。
やがて喜至楼が見えてきた。
遠めに見ても,その存在感と迫力は異様である。
千鳥破風のような4階の部屋の造りが気になった。
さて,温泉街へ戻る。
廃業した旅館の店先に,甲冑が残る。
1時間ほど前に比べて,だいぶ光が優しくなった。
さて,別館の階段を上り,投宿である。
その3(喜至楼の館内)へ続く。
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