梟の島

梟の島 -叙情的叙景詩-

-叙情的叙景詩-

五能線キハ40,最後の秋(37):北金ヶ沢~陸奥柳田,最後の走行写真撮影。

f:id:anachro-fukurou:20210428223847j:plain雄姿。 20.11.1 五能線 北金ヶ沢陸奥柳田

 


2020年11月1日(日)。一昨日の出張調査後から続く,秋の五能線を追い求める撮影行も,いよいよ最終日の午後である。 塩見崎で長大な海岸線をゆく列車を撮影し,嵐をやり過ごした後は,深浦の「神社俯瞰」で2828Dを仕留めた。

 

さて,次がいよいよ最後の列車,2835Dである。しかし何処でどうやって対峙するか。海と同様に頭もまた真っ白だった。一向に晴れる気配は無いので,海が被写体として殆ど機能せず,情報の無い「余白」になってしまうのだ。追良瀬駅の防風林を俯瞰する撮影地を第一候補に考えていたが,これもあまり冴えないので,諦めて更に東に進む。驫木…ここも駄目だ。風合瀬界隈のS字の構図は,ネットで検索すると出てくるのだが,具体的に分析するとどうも人家の庭先のような場所が撮影地らしいので却下する。千畳敷付近でもどうすることもできない…。ここで腹を決め,いっそ海から離れることにした。そう,最後の最後も,山線らしいアングルで締めくくることにしよう。すると,北金ヶ沢陸奥柳田の,北金ヶ沢駅に最も近い陸橋で,列車と正対するように縦アングルで仕留めるというプランが自然に頭に浮かんできた。他の陸橋も選択肢として無くは無かったが,やはりこういう時はすんなり浮かんできたアイデアが自分にとって自然な最適解である。曇天の夕刻,日没が少しずつ近付いてきて,光量が次第に低下してきたが,撮影にはまだぎりぎり問題なかった。

 

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橅編成のリゾートしらかみがやって来た。

 

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もう少し愛嬌のある顔のデザインが好みなのだが。思えば先代は,まだ表情にやさしさが感じられたな。

 

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こういった現代的なデザインは,地方の景色に溶け込まず,異様な浮き方をすることが多い。尤も,多くの人間にとって列車など駅でしか見ない物なので,景色とデザインの調和など大した問題ではないのだろう。

さて,満を持して本命列車を待ち受ける。この旅最後の,いや五能線でのキハ40の最後の,あるいはJR東日本でのキハ40の最後の,走行写真の撮影だ。

 

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とうとう,対峙してしまった。

 

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緑の森を背に,国鉄型の鋼鉄車の存在感は動物のようだ。

 

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正対。

 

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練習通りに立ち位置を移動し,引き付ける。

 

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黄色い花に彩られて。

 

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有終の美。

 

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振り返れば秋模様。

 

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寂寥感を匂わせることもなく,列車は褐色の景色を快走していった。
 

その38(惜別・キハ40,鳴沢駅にて最期の挨拶)へ続く。

 

 

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