2016年11月26日(土)。研究室関連の議事録取りの仕事の前に,大井町の街を撮り歩いた。
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この頃の自分は,まだそこまで街の撮影を趣味の中心に据えていた訳ではない。もっとも,今も必ずしも「主」たる被写体を決めずに色々と手を伸ばしているのだが(スペシャリストになれないというコンプレックスは,それぞれを継続することによりいよいよ打ち破ることができてきた),当時は被写体の減少による鉄道趣味の終焉を感じながら,廃校,木造アーケードやスナック街に積極的に足を運ぶようになっていた。
見返してみると非常に拙い写真ばかりに思えるが,或いは現在に至っても大して進歩していないようにも感じられて虚しいものである。嘆いていも仕方がないので,現在の感性で少しばかり現像で手を加え,記事に纏めてみよう。
いよいよ12月が目前に迫り,人々の装いは少しずつ厚みを増してくる季節。ある晩秋の曇天の土曜日,夜の街の夕暮れ時。
赤提灯,黄昏。
この日は残念ながら入店する時間は無かった「ブルドック」。
2020年に再訪が叶って良かった。
東小路にて。注意深くディテールに目を凝らすと,老齢の建物の表情が浮かび上がってくる。
すずらん通りを渡り,平和小路へ。狭い路地を郵便配達がすり抜けてゆく。
小さな店が並ぶ。
ジェンガのような建物。
1階は美容室である。
幼少の頃を想う。
路地はやはり縦構図。
パブ そてつ。仕事を終えた後に歩いたところ,灯りが点っていた。
閑寂の土曜日。
平和小路はかなり暗かった。
住宅街と飲食店街の境界。
さて,ふたたび東小路へ。すっかり夜の帳が下りた。
豚さんの愛嬌。
宵闇に一際目立つ,紅白の看板。
もう1本の道へ。
まだ時間が浅いからか,また今日が土曜日だからだろうか,人通りは多くなかった。
夜の始まり。これから一つ一つ,看板に明かりが灯るのだろう。
裏も表もない,それが路地。
踏み入るのを躊躇うような路地の向こうに,トイレがある。
角を曲がると線路際の道に繋がる。
朱色の番人。
心細い夜。
酒場の跡。
この一角は2020年探訪時には解体されていた。
この辺りは,ぜひ2階の窓から見下ろしてみたいものだ。
煩い看板が数多く見えてくる。
見上げれば「朋友」。
大井町随一の濃密な空間。
看板の圧が強い,強い。
色気のある街。
東京の夜はまだ始まったばかりである。
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