黄葉と木造校舎。 2022.11.12 昭和村
11月12日(土),日帰りで会津・昭和村へ。那須塩原から車で移動し,まずは両原の集落を歩いた。
▼その1はこちらから。
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両原からものの2~3分で,喰丸の集落に差し掛かる。程無くして,観光地としても有名な木造校舎に到着。
旧喰丸小学校だ。
銀杏との取り合わせの美しさでも有名な木造校舎である。
黄葉のピークは1週間ほど過ぎてしまっているのだが,前週の会津は曇天の予報だったので,今日が最善のタイミングだった。
花に彩られ。
観光客はそれなりに多いが,ぎりぎり気になる程ではない。
校庭の名優。
落葉の絨毯。
そろそろ中を見学させていただくとしよう。
廃校,久しぶりだな。
やっぱり木造校舎が好きだ。
2階へ。階段室の堅牢さを味わうのも,不思議なくらい久しぶり。
2階の廊下。
木製の建具,床板,棹縁天井の優しい線が,微かに揺らぎながら一点に消失してゆく。
教室。
作為的ではなく,廃れた要素は無いのだが,純粋に美しい。
いわゆる「廃校」とは異なる美しさが宿っている。
小さな机。
午前の光も,銀杏の葉に反映しているからか,黄色くて優しい。
遠い日にもきっと,青と黄を眺めていたことだろう。
興味深い文献たち。
どれだけ不便であろうと,この時代に生きてみたかった。その憧憬は永遠のものである。
時の経過を感じさせる要素が限りなく少ない。
廃墟ではなく,人に愛されて丁寧に保存された空間において,初めて「時の止まったような」という比喩表現が成立しうるのかもしれないと思った。
昭和村の昭和,その神髄を見たような気がした。
「手」のぬくもりが感じられる可愛さ。
教室もだけど,やっぱり廊下が好き。
魚が泳ぐ。
床板の質感。
往時の近辺の集落の様子が卒業制作から見て取れる。これは貴重な資料であり,文脈的にも尊いものだなぁと,しばし見入ってしまった。
さて,階段を下りよう。
質素な造りの階段室。
玄関はポーチの柱と垂壁の明かり取り窓が印象的だ。意図的に線の多さを見せようという意匠に見える。
建具の白い線が,シャープな印象を際立たせている。
本当に良く晴れていて,順光でも眩しい。
絶好の見学日和だ。
何枚でも撮ってしまう。
さて,きりがないので,そろそろ行こうか。
これからも末永く人々に愛されてゆく事を願う。
その3に続く。
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