梟の島

梟の島 -叙情的叙景詩-

-叙情的叙景詩-

盛夏の五能線撮影(21):追良瀬川の河口を俯瞰し,全旅程を終了。

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有終の美。 18.08.09 五能線 広戸~追良瀬
 

五能線撮影は3日目,長旅は6日目。最終日である。十二湖を去り,深浦・海の駅で昼食をとり,追良瀬驫木間,塩見崎の「南」の撮影地で,海岸線をゆく列車を俯瞰撮影した。

anachro-fukurou.hatenablog.com

さて,次の2835Dがいよいよ,最後の撮影である。ここで,行合崎でもなく塩見崎「北」でもなく,追良瀬川の河口を俯瞰する撮影地へ向かうことを決断した。これは自分でも少々予想外の選択ではあったのだが,行合崎や塩見崎俯瞰ではまだ陽光の角度が悪い(というか強すぎる)ので,光線状態とアクセシビリティを考えた最善策としての選択であった。追良瀬の集落を通り過ぎ,橋を渡ったところで右折して山側の道を上り,適当な空き地に駐車して撮影地を探す。5年半前に一度来ている筈なのだが,スポットが見つからず,アクセスを思い出せない。そうこうするうちに列車通過時刻がだいぶ迫っている。まさか最後に空振りか,と思ったが,舗装道が左へと曲がる角の部分からまっすぐ伸びる農道があり,その右の傍らの四角い畑に何となく見覚えがあることに気付く。やはりあの奥が正解か。ヨメ氏とも意見は一致し,畑の外側を回り,さらに先へと歩いてゆくと,崖のほうに向けて明らかな「ヲタ道」があった。少し藪を漕いで進むと,ぎりぎりで視界が開けた。雑草が随分と伸びており,アングルは作例よりもだいぶ狭くなるが,線路はしっかりと見えているし,舞台は完璧だ。万全の光線状態の中,撮影することができた(記事最上部の写真)。

 

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川向うの追良瀬駅を発った列車は,浅く色付いた田圃の傍らを走っていった。

 

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太陽に感謝,すべての機会に感謝である。五能線の夏の撮影に未練なし。そう思える,撮影旅行の「有終の美」を飾ることができた。

 

車に戻り,ここからはいよいよ帰り道。一路,新青森へ戻る。まずは風合瀬の先にある,道の駅ふかうら風合瀬いかやき村に立ち寄る。ソフトクリーム・ソルティ味(ワカメが入っているらしい)を食す。思ったよりもワカメ感は控えめで,程よい塩味が美味であった。

千畳敷北金ヶ沢と通過してゆき,鰺ケ沢手前では例の風力発電の風車の羽の影でまた笑うなど(※その1を参照)。満を持して,鰺ヶ沢のきくや商店で,5年ぶりにわさおと再会した。これについては,1枚だけ写真を紹介し,次の記事でしっかりと纏めようと思う。

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わさおに別れを告げてからは,新青森までひたすらドライブ。ちょうど陸奥森田近くにある「道の駅もりた」で土産もろもろを調達できた。この先,五所川原のバイパス(浪岡五所川原道路)までは順調だったのだが,浪岡バイパスで急に渋滞。大釈迦付近で101号と7号が複雑に交差しており,このあたりの交差点で交通量がキャパオーバーしてしまうらしい。気付けば時間だけがどんどん過ぎてゆき,18時を回る。青森に近づくにつれ雲行きが怪しくなっていったが,そんなことはもはや関係なく,とにかく新幹線の出発時間が刻一刻と迫って来ることにただただ焦る。そして進行方向左側にあるガソリンスタンドを勢いよく通過してしまい,ピンチは更に拡大。油川バイパス付近のガソリンスタンドは進行方向とは逆方向だったが,右左折を繰り返してここで給油。最後,レンタカー店の入口を探すも,これがまた駅の直下にあって難解でよく分からない。大パニックであったが,どうにか駅をぐるっと回って,入口を発見。ヨメ氏は食事等を買いに駅へ走り,自分は1人で返却手続きを済ませる。幸い残り5分程度を残して自分も駅に到着し,ヨメ氏は無事に駅弁を購入してくれていたので,どうにか事なきを得た。はやぶさ38号に飛び乗り席に座ると,間髪入れずに列車は新青森駅を出発した。ああ,とにかく焦った…。どうなることかと思ったが,何とか間に合って,本当に良かった。

一息ついてから着替え等を済ませ,車内販売で水3本とビールを購入。ビールと駅弁と「むしり鱈」にありつく。途中からはカップ酒も嗜んだ。新青森を出てすぐに窓ガラスが雨に濡れ,八戸付近では激しい雨になった。ちょうど日本列島に接近していた台風と,新幹線の車中ですれ違う形だった。仙台を過ぎたあたりから,アルコールの力も相俟って睡魔に襲われ,気付けば大宮を過ぎ,あっという間に東京着。そもそも3時間で新青森から東京に着くという,最速の新幹線であったが,それ以上に車中の時間を短く体感した。

中央線もさほど待たずに座れたので,これに乗って帰る。定期が切れていたので,最寄りまでの乗り越し精算をして,重い荷物にふらふらしながらも,無事に帰宅した。車の運転は2人で計835kmを記録する,実に長い長い旅路であった。

本当にあっという間に終わってしまった。学生の終わりとちょうど重なる,節目の旅だったということも相俟って,久々に旅の終わりをとても寂しく感じた。

下北半島で悪天に見舞われ,津軽半島五能線の撮影はどうなることかと一時は不安になったが,3日目(五能線撮影の前日)からはしっかり天候に恵まれ,本当に良かった。無事故で怪我も無く帰ってこられたこと,そして何より(岩にまつわるものが多かったが)沢山の記憶と記録を作ることが出来たことは,本当に恵まれていたと思うし,楽しかった事の何よりの証明でもあろう。

かなり無茶もあった行程であったが,一緒に来てくれて,楽しんでくれたヨメ氏には,何よりの感謝である。彼女なしでは撮影もスムースに運べなかったことは言うまでもない。二人だけのたくさんの記憶と記録を作れたことが,本当に幸せである。

 

ここではまず五能線の3日間(全旅程の4~6日目)を,全21記事+番外編1記事に纏めた。旅程1~3日目の紀行文と写真は,また改めて編集・公開することにしよう。(蛇足だが,この順序,スターウォーズのようである。)

 

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