梟の島

-追想の為の記録-

根岸工場夜景:本牧山頂公園より,JXTG根岸製油所を望む。

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夜を生きる者。 15.03.27 本牧山頂公園

 


今日は随分と古い写真を引っ張り出してみよう。これまで殆どの写真は選別・編集を経てSNSで友人に公開してきていたのだが,これらの写真は初めて編集するものである。撮影は2015年3月27日(金),修士課程の春休み。就職を控えた友人と2人で工場夜景を楽しんだ。

根岸は,駅のすぐ南側にあるJXTG根岸製油所が工場夜景の被写体として有名である。工場に接近することは出来ないのだが,根岸線の線路とバス通りのすぐ北が崖になっており,高台の上からプラントを遠望できる撮影地が幾つかある。このうち根岸駅から徒歩で巡れるのが「白滝不動尊」と「本牧山頂公園」である。この日はまず駅に近い白滝不動尊を訪れたが,どうにも視界が開ける場所が見つからなかった。作例の頃よりも木が育ってしまったのか,あるいはもとから私有地内のグレーな撮影地だったのか。仕方ないのでこれを諦めて住宅街をひたすら東に歩き,本牧山頂公園へ。

本牧山頂公園は,東西方向に長く伸びた形の公園である。その中で,公園の最西端にあたる「本牧荒井の丘」が夜景スポットである。公園内の芝生の斜面から南西方向を見遣ると,少し距離はあるのだが,緑色に怪しく光る製油所のプラントの姿を拝むことができた。

 

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見る側のスケール感を狂わせてしまうような,非日常的な景色。

プラントまで距離があるので,臨場感はあまり無いが,望遠レンズを装着したカメラのファインダー内で,工業地帯の独特な美しさをしっかり堪能できる。

 

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手前には首都高速湾岸線,その手前には住宅街。

 

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夜の息吹。

 

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ハート形の蒸気。

 

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少し分かりづらいのだが,手前の白い煙突と,後ろの紅白の煙突がちょうど重なっている。それもあって一層「ロケット感」が強い。

 

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可能な構図をすべてさらってゆこう。

 

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公園内で少し移動。公園内の木々の枝を避けつつレンズを少し右(すなわち西)に向けると,製油所のプラントがいかに広大であるかが分かる。

 

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右半分の背景に見えている街灯りは,新杉田駅付近のようだ。

中学生の頃,祖父母が杉田に住んでいたので,根岸線沿線には不思議と懐かしさを感じる。しかし10年以上の時を経て,このような夜の顔を拝みにカメラを持って来る事になるとは,何だか不思議なものだ。

 

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緑の手前には,銀。

このプラントは逆側(正面側,と勝手に思ってしまうのだが)からの撮影も可能で,新磯子町から海越しに見るアングルがとても美しい。ここは2017年に訪問したので,また追って記事にしよう。

 

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もう一度,望遠レンズで切り取る。素晴らしい陰翳,これぞ工場夜景である。緑のタンクは愛らしくもあり,何かエイリアンの卵のように,不気味でもある。

 

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2015年当時は三脚も望遠レンズも装備としてやや弱かった。今回の記事のために写真を編集してみて,より良い絵を撮れるのか改めて挑戦してみたいと強く思わされた。コロナの騒動が落ち着いたら,久々に根岸か川崎にでも繰り出してみようか。

 

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最後に,公園から少し西側に歩いた所から垣間見えた,三渓園方面のプラントを超望遠で撮影。こちら側もまた実に美しい。2016年に訪れたので,これもまた追って記事にしよう。こうして振り返ると,結構な枚数のストックがあるものだ。

 

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