梟の島

梟の島 -叙情的叙景詩-

-叙情的叙景詩-

福井県小浜市:神宮寺,「お水送り」の寺の重文本堂と重文仁王門。

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神宮寺本堂,真昼の光の下。2019.11.23 

福井県小浜市文化財建築を巡る旅,第3弾。

▼第2弾,妙楽寺はこちらから。

anachro-fukurou.hatenablog.com

妙楽寺を後にして,続いては神宮寺へ。車で5分程度だっただろうか。

神宮寺は奈良東大寺二月堂への「お水送り」で有名な古刹である。現在の本堂は1553年建立,幅14.3m奥行16.6mで,こちらもまた重要文化財に指定されている。

横長の蔀は内側に開いており,屋根のプロポーションがとても大きく,純粋に大きな仏堂であるという印象を抱いた。

 

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堂内でも柱や虹梁の印象が強く,妙楽寺を直前に見ていたことも影響していると思うが,空間的にも意匠的にも逞しさを感じた。

 

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とにかく今回は「文化財まとめ買い旅行」である。パンフレットを見ると,若狭は朝鮮語「ワカソ」が訛ったもので,その中心である小浜は白鳳時代以前から奈良と半島大陸との窓口であったというから,今でこそ小さなこの町にこれだけの古刹が集まっていることも頷ける。

 

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本堂向かって左側は紅葉が見頃でとても艶やかだった。

 

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本堂の正面には大きな芝生があり,昨日の東京の寒さや朝の霧の冷たさが嘘のように昼の陽光はとても心地よく暖かく,もし時間があるならばここで暫くのんびり寛いでみたいと思わされたのだった。

駐車場から本堂はとても近かったのだが,仁王門は本堂から向かって北,緩やかな坂を暫く下った先にある。こちらのほうには人の気配がほぼ無かったが,折角なので訪れる事にした。

仁王門は鎌倉時代末期建立。簡素な佇まいであったが,純粋に鎌倉時代の建造物であるという時点で価値は極めて高い。こちらは比較的屋根勾配の低い造りである。

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ひっそりと佇む重文仁王門。2019.11.23 小浜・神宮寺

 

本堂から仁王門までの道では,柔らかく有機的な色調の陽光の下,褐色の枯生を背にススキが風に靡いており,田舎の晩秋の風情が随所に溢れていた。

 

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今思えばあいづライナーの485系を求め,翁島駅から撮影地まで向かっていた時に感じた晩秋の郷愁に近かったかもしれない。境内の中心から遠く離れた仁王門とともに,とても印象的な景色だった。

 

明通寺へ続く。

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