商店街の静かな朝。 2021.11.11 佐原
11月11日(木)。先週の酒田出張に続き,今週は鹿島の現地確認である。流石に2泊2日の行程の1週間後の隣県の調査のために前泊をするまでにはモチベーションは高まらず(一応は調べたのだが),当日の早朝に出発することにした。まさかの寝坊で50分ほど出発が遅れ,散策の時間はたったの1時間となってしまった。これまでの人生,外出の日に寝坊をした記憶など殆どないのだが…これもひょっとすると加齢の影響か…或いはやはりモチベーションの不足がこういった気の緩みに繋がるのかもしれない。
東京,成田で乗り換え,2時間15分ほどで佐原の駅に到着。成田からは完全に通学列車となり(先頭車では地面に座る学生も居た。時代が変われど,こういうところは変わらないのが興味深い),下車してから改札を出るまでにもなかなか時間が掛かった。数百人単位の学生の中でデジイチを取り出すのは,流石に犯罪行為のようなものである。しばし波が引くのを待ち,通学ルートではない道から散策を開始した。
下堀通りの1本南,県道55号線を南東へ歩いてゆくと,志田ストアーというスーパーがあった。ストリートビューで見ると2年前までは1階に大きく店名の書かれた装テンが張られ,味のある鄙び方をしていたようなのだが,最近に改装をしたらしく,すっきりとした佇まいになっていた。
呉服の山田屋のビル。
「東通り商店会」という名で呼ばれているようだ。
交通量は比較的多く,車が切れるタイミングを狙って撮影する。
小児科の山野医院。
その隣には,看板建築3兄弟が肩を並べていた。
特に中央の建物がオーラを放っていた。
右側は理容室。
赤鳩印のトタン板。強烈な朝陽が壁を色濃く染め上げていた。
脇道に入ると,ビジネスホテルの看板が見えた。
ふと気配を感じると,猫が向こうからやって来た。自らフクロウに近寄って来る猫はなかなか珍しい。よほど腹が減っていたのだろうか。すまないが何も持ち合わせちゃいないし,今日は全く時間が無いんだ。
立派な石を玄関先に据え置いた家は,嘗て店舗か何かだったのだろうか。
裏通りではあるが,ビジネスホテルの向かいには飲食店が並ぶ。
うなぎの長谷川,創業は天保2年だとか。板塀が渋い。
表通りに戻る。
今度は北東側に伸びる脇道,「横川岸通り」に入る。とにかく逆光がキツい。
道幅がこのくらい狭いと,圧縮効果をある程度使っていきたい。
晴れてさえいれば,どれだけ光線状態が厳しくても,かなり見たままに近い状態で撮影(現像)できるようになってきた。
褐色フェチには堪らない。
茶や海苔を扱う商店。店主が新聞を読んでいた。
少し歯抜けになる場所もあるが,その奥へと商店街は続いてゆく。
ここは横川岸商店街。実はここが,この日の一つ目の目的地であった。
色褪せたサッポロビールの看板。
リボンシトロンに目が行く。酒屋はもう閉業してしまっているのだろうか。
その向かいには,筆記体の洒落た看板が掛かる。一見すると洋風な雰囲気だが,こちらは坂本提灯店というらしい。
その北側にも渋い雰囲気の建物が続くが,店舗としての気配はあまり感じられない。
振り返り,全景。
横川岸通り。
街灯が可愛らしかった。
銀座通りを南に進む。
隅切り部の大きな菓子店。1階の建具と斑のある壁面から年季を感じた。
このまま銀座通りを抜ければ,佐原の中心街である。
その2へ続く。
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